スミレシリーズその1   スミレ

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   各地から様々な種類のスミレの花便りが届くようになった。

   日本にはスミレの種類が多く70種ほどが自生している。

   そのどれもがスミレ科スミレ属に分類され、花の色こそ違うものの皆同じ顔つきをしている。

   庭で栽培されるパンジー形のものは自生しない。

   最初にスミレのごく基本的な部分の名称を覚えて欲しい。




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   花を正面から見た時、5枚ある花びらの名称は左画像のようになる。

   クリックして大きな画面でご覧ください。

   特に側弁は、毛が生えているか、いないか、名前を調べる時に重要になってくる。

   右画像は上弁と側弁、萼片を1枚ずつ外して、中の様子がわかるようにしてある。

   メシベの先端部分を柱頭(ちゅうとう)と呼ぶが、この部分の形も大事である。

   距(きょ)は蜜を溜めている部分で、ここの形や色も、名前を調べる時に大事になるので

   スミレの花を見つけたら、これらの部分は必ず見る習慣をつけておくと

   後で名前を調べる時に大変役立つ。




   
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   さてシリーズの第1回目はスミレ科の中でも代表とされるスミレである。

   スミレとひとことで言うと、上の画像のようなスミレをさすのか

   それとも沢山種類があるスミレ類全般をさすのか、誠にまぎらわしい。

   そこで少しスミレに詳しい人達は、本種のことをマンジュリカと呼ぶ。

   スミレの学名はViola mandshurica (ビオラ・マンジュリカ) という。

   マンジュリカ (満州の)という名前がついているように、日本だけではなく、朝鮮半島から中国、

   ウスリーと国外にも広く分布している。




   
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   菫色という言葉がある。

   本種の花の色から生まれた言葉である。

   いわゆる紫系の色を指しているが、スミレの花の色は白もあれば黄色やピンク、と

   実に多彩である。

   紫色系は確かに多いのだが、あまり菫色にはこだわらない方がスミレ類を認識するには役に立つ。

   スミレと聞いて、白や黄色やピンク色を連想できる人は

   もうかなりスミレを知っている人である。




   
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   ところがこのスミレ、似ているものがあり、植物の知識が結構ある人でも間違えることがある。

   決め手は2つある。

   先ず第一は花が紫色で、側弁に白い毛が生えていること(ずっと上の1輪の花のアップ参照)

   第二は葉の柄に翼があることである。(下の画像の矢印部分)

   この2点がスミレの決め手となる。




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   紫色のスミレを見つけたら、先ず側弁に毛があることを確認し

   次に葉柄に翼があることを確認出来れば、それはスミレと同定してまず間違いはないだろう。

   どうです、スミレの同定に少しは自信が持てましたか。

   スミレは日当たりの良い、乾燥した場所が大好きなので、舗装道路の割れ目などに

   列をなして咲いていることも多い。

   また、土などあるとも思えないコンクリートの隙間などにもよく生えてくる。

   とても身近な場所で見られる、ということも覚えておくと参考になるだろう。

   それゆえ多くの詩歌に登場し、また図案などにもスミレの典型的な形として

   取り上げられているのである。




   
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   撮影は2010年4月4日  愛知県半田市の自宅近くで

   ここの場所のものは毎年定期的に観察撮影しています。

   今年も見事に咲いてくれました。

   画像は形態説明の2枚の画像をのぞき、いつものケイタイカメラで撮っています。

   クリックして大きな画面でもどうぞ。

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