奄美大島の花  その②  絶滅危惧植物を

   今回はいくつか撮りたい絶滅危惧植物があり、その花期に合わせて出掛けてきました。

   結果はバッチリだったのですが、個体数が少ないだけに、なかなか自分が思うような写真にはなりません。

   必ずしも全部が満足できるものにはならなかったのですが、まぁ、こんな花々を見てきました。

   連日、暑い日が多かったのですが、オキナワマツバボタンを見に行った時には、帰りに軽い熱中症になり

   ソテツの中でひっくり返って休みました。クモの巣だらけのソテツの林の中を、海岸目指して下りたのですが

   行きはよいよい、帰りはこわい、まさにその通りになってしまいました。

   

   奄美大島のオキナワマツバボタンは北限にあたる。

   沖縄のものは花の色がオレンジを帯びた黄色だが、奄美のものは鮮やかなレモンイエローである。

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   海岸の植物でいちばん見たかったのがこれ、ハマトラノオ。

   訪れた初日にある岬で咲き出している株を見つけたが、台風の余波で風が強く、なかなか思うようにならなか

   った。一応、手応えはあったのだが、念のために最後の日に再び訪れて満足いく写真となった。

   画像の株は、初日よりも花が咲き進んで、ちょうど良い状態だった。

   やはり光りがあるほうが植物は生き生きと見える。

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   今回の奄美訪問のいちばんの目的はこの花、ツルウリクサでした。

   限られた場所にしかないのですが、ある場所ではツルで這ってどんどんと延びていきます。

   舗装道路にまで延びて花を咲かせています。

   花の色は濃い紫色なのですが、私のケイタイではなかなか実物に近い色がでません。

   フィルムで撮影したほうも日陰だったせいか、どうしても青みが強くなってしまいました。

   比較的実物に近い色のものをお目にかけます。

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   これでもまだ青みが強いです。実物はもう少し赤味が強い紫色です。

   ハマトラノオもツルウリクサもどちらもゴマノハグサ科の植物です。

   今回のいちばんの目的が、この2種を写すことでした。




   まったく予想外の収穫で、飛び上がって喜んだのが下の画像のマルバハタケムシロでした。

   私は花期が5~6月だとばかり思っていました。

   以前にやはり奄美大島で撮影しているのですが、それは6月の初めでした。

   ところが花期は意外と長くダラダラと咲いている、と地元の植物に詳しい方に教えてもらいました。

   植物図鑑などには先ず写真が出てこない珍しい植物です。

   奄美大島と沖縄の久米島だけに分布する数の少ない植物ですから、まだ生態そのものがよく調べられて

   いないのだと思います。とても小さな花なんですよ。花の直径は1センチもありません。

   非常に特殊な環境に生えます。

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   奄美大島だけにしか生えない固有の植物もいくつかあります。

   アマミクサアジサイは山の渓流の側など、水気のある場所に垂れ下がるようにして花を咲かせます。

   花序にはクサアジサイのような装飾花がないのが特徴ですが、ゴワゴワした葉の質感といい、

   クサアジサイとはかなり雰囲気の違う植物です。

   花は写真のような淡いピンクのものから、真っ白のものまで個体差があります。

   絶滅危惧植物の中でも、最も絶滅が心配されるCRにランクされています。

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   花にもう少し近づいてみましょうか。

   小さいながら可愛い花を咲かせているのがわかりますよね。

   まだつぼみもたくさんついていますから、もうしばらくは咲き続くことでしょう。

   葉にも近づいてみました。クサアジサイの葉は薄くてやわらかいですが、アマミクサアジサイの葉は厚く

   さわるとゴワゴワしています。葉脈もはっきりしています。

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   アマミという名前がつく植物をもう1種類紹介しましょう。

   湯湾岳などで見られるアマミイケマです。

   奄美大島だけでみられるもので、花序や花がイケマより大きいので、イケマの変種になっています。

   が、私は現地で花と果実の両方を観察しましたが、イケマとどこが違うの?と思いました。

   両方を並べて見ないと、はっきりとした違いはわからないみたいです。

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   最後に面白い形のランをお目にかけましょう。

   ランの仲間は奇妙な形のものが多いですが、なんでこんな形になったのか、私は理解に苦しみます。

   リュウキュウサギソウというより、別名のイトヒキサギソウの名前の方がピンときます。

   まだ実物を見たことがなかった頃は、この奇妙な形のランに憧れました。

   西表島の山の中で、はじめてこのランと出合った時の感激は今も忘れません。

   奄美大島のある場所には、結構、個体数がありました。

   まだ咲き始めで、これからが花の最盛期となるでしょう。

   ほとんど人が歩くことのない林道、かつては材木搬出のために使われた林道でしょうか、廃道に近い林道の

   すぐ脇に咲いていました。

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   これらの植物はいずれも環境省指定の絶滅危惧植物です。

   絶滅危惧植物の撮影は、みかんのライフワークのひとつです。

   画像はクリックすると大きくなります。

   図鑑類に解説はあっても写真が出てこないこれらの植物を、どうぞ大きな画面でお楽しみください。


   次回は奄美大島の花 その③です。
   誰でも見ることのできる花々をもう少し紹介します。

   

   

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