ミヤマスカシユリ

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   ミヤマスカシユリは集塊岩や石灰岩の岩壁に垂れ下がって生える。

   茨城県と埼玉県だけに自生が確認されている。

   個体数はジリ貧で、いまや手の届く範囲にはない、と言い切れるほど減少が著しいユリである。

   2000年に岩壁にロープを垂らして恐る恐る撮影した。

   そんなことをしなければ、身近では撮影できないのである。

   以前に撮影したミヤマスカシユリは、ロープで崖をおりながら、花の上部から撮影しているので

   岩壁に垂れ下がっている雰囲気が出せなかった。

   自分としては心残りの写真なので、機会があればなんとか撮り直しをしたいと思っていた。

   あれから8年、今年、そのチャンスが巡ってきた。

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   上の画像の滝は、茨城県の袋田の滝である。

   急な岩壁を流れ落ちる瀑布は、さながら天の羽衣を思わせる優美な滝である。

   この滝を見るには300円の入場料が必要だが、滝を真正面から見られる観瀑台などの設備を考えれば

   やむをえないことであろう。今年の秋にはさらに新しい観瀑台が完成する予定という。

   この滝の周りは急峻な集塊岩の岩壁である。

   場所によっては、ほぼ垂直な岩壁が切り立っている。

   今の季節、この岩場を注意深く眺め回して見ると、ホラッ、見えるでしょ。オレンジ色のユリが。

   
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   袋田の滝周辺は、ミヤマスカシユリが見られる有名な産地なのである。

   というより、この他の場所にはほとんどない、といった方が正確かも知れない。

   滝の周辺の岩場には、確かに点々と咲いているのだが、相当長いレンズでも花を引き寄せるのは難しい。

   幸いにして、教えてもらった場所は、長いレンズを付けなくても花に近づける場所だった。

   その花が視野に入ってきた時には、思わずヤッタね、と心の中で叫んでいた。

   梅雨時なのに雨も降っていない、花はちょうど見ごろだし、川の水も増水していない。

   まさに良いことづくめだった。

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   花の咲いている場所がわかるだろうか。

   左の画像では岩壁の中ほどに3株、右の画像では2株の花が咲いています。

   これでも比較的撮りやすい場所なのです。

   左の岩壁では、側に近づくことができないので携帯での花のアップ撮影は無理でした。

   右画像の岩場で頑張ってみることにしました。

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   なんとか雰囲気だけは伝えられるでしょうか。

   ミヤマスカシユリは葉が極端に細く、完全に岩から垂れ下がって咲くのが特徴です。

   よく似ているスカシユリは海岸に生え、茎は斜めに曲がるものはありますが、普通、直立して咲きます。

   葉の幅もずっと広いので、先ず間違えることはないでしょう。

   東北の山にはヤマスカシユリがありますが、こちらも茎は垂れ下がることはなく、直立して咲きます。

   こんなチャンスは滅多にないと、この日、この場所で数時間粘りました。

   銀塩、デジカメ、そして携帯と、同じ株を繰り返し、繰り返し写したのです。

   飛び切りのお気に入りを、仲間にメールしました。

   その反響は、「ヒゲさんおはよう。ミヤマスカシユリばっちりでしたね。おめでとうございます。しかしまあ、なんと

   凄い所の花を撮ったもんですねえ。昼食前の一仕事だったのかな。」というのが一人。

   あと一人は「満開のミヤマスカシユリを有難うございます。華やかな花ですね! 自然界の植物でも、花屋さんの

   店頭に並んであっても不思議じゃないぐらい、豪華な花ですね。」というのが一人。

   その飛び切りの画像が、上の2株を同じ画面に入れて、集塊岩の岩壁をさりげなく写し込んだ下の画像です。

   
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   画像は、いずれもクリックすると大きくなります。

   (2008年 茨城県で撮影)

   

   

   

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