5月16日 番外編   オオカラスウリの開花

オオカラスウリ.jpg


   宿泊している白浜の集落には、西表島で唯一のトンネルがある。

   そのトンネルの出口(祖納方面)の少し先の道端にオオカラスウリがあることは

   昨日のうちに確認済みである。

   カラスウリの仲間は、いずれも夜に咲く。

   夕食を済ませた後にオオカラスウリの花を撮影に行くことにした。

   準備は万端、先ずは蚊よけのスプレー、タオルの鉢巻き、懐中電灯、

   もちろカメラにスマホ、三脚、撮影用小道具。

   念のために長靴も、と考えたのだが、湿気の事を考えるとさすがに蒸れるので

   道端でもあるしハブの心配はないだろうと、足元はスニーカー。

   カラスウリもキカラスウリも、大体が午後の8時を過ぎる頃には花ひらくので

   午後の8時には目的地に着くように、30分ほど前に1人で宿を出る。

   車ならばあっという間に過ぎるトンネルも、歩くとなると結構時間がかかる。

   トンネル内はライトが点灯しているのだが、歩くとなると時に足元が暗い場所もある。

   用心しながら歩いて目的の場所に到着。

   「アレッ、花が咲いてない」どういう事、と懐中電灯であたりを照らしてみる。

   街灯なんてないので、それこそ真黒の漆喰の闇の中で、海の潮騒の音だけが聞こえる。

   見上げれば、まさに満天の星。

   午後の8時を過ぎれば通る車も皆無に等しい。

   きょう咲くであろうつぼみの位置も、何ヵ所かチェックしてあったので、もう一度

   懐中電灯を照らしながら、確かこの辺りだったと確認。

   「あった」でもまだつぼみのままである。

   エッどういう事なんだろう、といささか狐につままれた思い。

   ただ今の時間午後8時21分。咲く気配なし。

   1輪も咲かないはずはないと、懐中電灯であちこち照らしてみるものの、まるで気配なし。

   よし、こうなったら根競べだ、と覚悟を決める。

   シャワーも浴びて新しく着替えてきたTシャツも、すでに汗でベタベタ。

   蚊よけスプレーをしていても、あちこち蚊に喰われるので

   汗をぬぐいながら再度シューシュー。

   カラスウリの花は開きはじめれば、意外と早く短時間で満開となるので

   三脚にカメラをセットして、ピントも合わせて、後は開いた時の大きさも考えて

   フレーミング。

   シャッターを押すだけで良い状態にしてスタンバイ。

   こうなったら開花時間の調査もしてやれ、という気分なのだが、蚊に喰われながら、

   足踏みしながら、タオルでバタバタと風を送りながら、ただただ待つ。


   DSC_1440.JPG
            午後8時32分 なんとか開花の兆し


   DSC_1450.JPG
         午後8時44分 開くのが遅いなぁ。多少イライラ


   なんとか咲きそうだぞ、というつぼみをいくつかチェック

   三脚を移動しようかどうか迷う。

   カラスウリの花のようにシュルシュルとはレース状の花びらが開かない。

   そうこうしているうちに、祖納方向から車の光り

   アレッ、パトカーだ。何も悪いことをしてるわけではないが、なんだかドキドキ。

   こんな夜中に、こんな所に人がいるのだから職務質問でもされないかと思ったのだが

   良かったスーッと通り過ぎて行った。でもビックリした様子は見てとれた。あはは


   DSC_1453.JPG
           午後8時51分 花びらが開きはじめたか


   DSC_1458.JPG
            午後21時07分 開いてきたぞよしよし


   先ほどのパトカーが戻ってきた。

   ポツンと立っているのもおかしいかと思い、あえて三脚をのぞく姿勢。

   俺は一体何をバカな真似をしているんだ、と苦笑い。


   DSC_1466.JPG
             午後9時30分 なんとか満開かな


   想像していたよりオオカラスウリの開花は、はるかに時間がかかった。

   1時間もかけて、やっと咲いたのである。

   宿に戻ったのは午後の10時を過ぎていた。ヤレヤレである。




   ちなみに気になって翌日の朝、朝食前に再度この場所にやって来た。そしたら

   午前6時30分には、どの花もきれいさっぱりしぼんでいて、花の寿命は意外と短時間

   であることがわかった。

   オオカラスウリの特徴は萼片に歯牙があることである。他のカラスウリ類は萼片が全縁。

   ちなみに同行した友人は、自分の本の校正やら原稿書きに夢中であった。

   こちらも旅先での仕事、誠にご苦労様でした。

   その時の本が主婦の友社から発売になりました。

   『身近な自然かんさつで自由研究しよう』というタイトルです。本体1200円+消費税

   子供向けに書かれた写真いっぱいの本ですが、

   大人でも充分楽しめる「あなたも森のアーティスト」などというページもあります。

   是非手に取ってみてくださいね。

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この記事へのコメント

アライグマ
2019年09月10日 21:52
今晩は▽-ω-▽
オオカラスウリってデカいんですか?
歯牙を見たくて拡大表示してみましたがσ(^^;)には良く判りませんでした。
でも、花弁から伸びたレースの表面は結構毛というか突起というかザラザラしているんですね。
こちらのカラスウリは夜中に見に行けませんけど朝行くと萎んだ花がありますから今度ゆっくり見て見ます。
「オオ」の付かないカラスウリのレースが如何なっているのか興味が出てきました。
(-ω-)ふふふ…
しかし、パトの警官が如何見ていたのか気になりますね。
(^^;★\(-.-;)
みかん
2019年09月12日 07:54
アライグマさん おはようございます。
オオカラスウリの雄花序の直径は30センチほどあるのもあるようです。
そんなに大きいのは見ていませんが、カラスウリやキカラスウリと比べると、確かに大きいですね。
地元の駐在さんが乗ってパトロールしているようです。あきらかにビックリした様子でした。イリオモテヤマネコなら飛び出すような場所ですが、こんな時間に人がいる場所ではないですから、ライトに人影が浮かび上がった時は驚いたみたいです。
アライグマ
2019年09月12日 09:09
30cm径ってデカすぎでしょ。(@o@;
それに対応したポリネターはそれなりにデカい蛾でしょうか。
それとも蝙蝠とかの夜行性の動物?
島の駐在さんも真っ暗闇に人が浮かび上がると内心ビビるでしょうね。
ちょっと、青白い顔にメークして白い浴衣でも着て・・・
脅してどうする(^^;★\(-.-;)
リサ・ママ
2019年09月12日 20:26
わぁ~!!迫力のオオカラスウリ~♪
なんてお美しい~(喜)
開花までドキドキのスリルとサスペンス、最高です!!
数年前にみかんさんやアライグマさんのご指導で、
オトウチャンと一緒に懐中電灯持って観に行ったことを思い出します。
あれからその場所は撤去され無くなりましたが、
すごく好い思い出になりましたよ~♪
みかん
2019年09月14日 19:49
アライグマさん 今晩は。
みかんの感覚では(実際に測ったわけではない)花の直径は20センチくらいのような気がします。
島の駐在さんは真面目な人が多いですから、いたずらするのは可哀そうな気がします。島民に馴染むよう結構頑張っている人が多いのですよ。
みかん
2019年09月14日 19:56
リサ・ママさん 今晩は。
カラスウリの開花はまさに神秘ですよね。はじめて見ると皆さん感動されますね。あの繊細なレースのような花弁が、よく絡まないものだと感心します。
ところでつぼみを持ってきて、コップなどに挿しておいても開花を見ることができます。ただ明るい蛍光灯の下などに長時間置くと、開花しないことが多いので、取ってきたつぼみは光りのあたらない暗い所に置かないと開花しません。コップに挿したら暗い所に置くのがコツです。
2019年09月23日 17:02
夜開く花ですよね、朝 開いたのを撮影してます。
家の鉢植えに ヤコウボクがありますが これは夜に香ります。
麻にはにおいがありません。
不思議なお花ってありますね。
みかん
2019年10月01日 07:59
ちごゆり嘉子さん 返信がだいぶ遅れて失礼しました。
ヤコウボクは花は地味ですが、香りがなんとも素敵ですよね。
沖縄などでは庭に植えて楽しんでいるお宅は多いですよ。