永田芳男の世界  4月の1枚  リンゴ

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   煙るような霧雨が降っていた。

   山肌に貼りつくようにして建っている小さな集落には人の影が見えなかった。

   Gerakoris の集落を過ぎて、村はずれまで来ると路傍に赤いOrchisランの姿が目立つようになったので

   車を停めた。

   おそらく右手の窪みには小さな流れがあって、それに続くオークの雑木林の下には

   きっと特産の白いシクラメンが咲いているだろうと予測したからである。

   カメラだけを持ってランの花を撮影していると、雨脚が強くなった。

   デジカメは水に弱いので、車まで傘を取りに戻った。

   そしたら車の前方に、このリンゴが咲いていた。

   山の斜面に手入れの悪いリンゴやナシの木が、点々と植えられている。

   リンゴの花は、日本のものと何ら変わらないが、ヨーロッパのリンゴは

   日本のような大きな果実は実らない。

   酸味の強い小さなリンゴだ。花の姿の時は、そのことはわからないけれど。

   シクラメンが咲いていましたよ~と、遠くから通訳さんの声がした。

   花の旅の参加者達は、その声の方角にドドッと駆け寄ったようだった。

   私はじっくりとリンゴの花を写してから、その林道の方に歩いて行った。

   案の定、白いシクラメンは群生するほどに咲いており

   時々強くなる雨脚も気にならなかった。




   撮影は2012年4月10日 ギリシアのクレタ島、Gerakoris の集落の外れで。

   今回は携帯電話についているカメラでの撮影です。

   雨の日でなければ撮れない色や風情がある。

   雨の日には雨でなければ撮れない風情を撮れ、というのが私の持論でもある。

   晴れていたら飛んでしまうようなうっすらとしたピンクなどは、雨の日の格好の被写体である。

   この画像、結構私の好みの1枚です。

   画像はクリックすると大きくなります。

   大きな画面でもどうぞ。




   追加画像です

   そんなこと書くのだったら、シクラメンも見せろ、という声が聞こえてきたので

   これがクレタ島特産の白いシクラメン Cyclamen creticum です。

   島の西部では比較的よく見かけます。

   とても良い香りがあるのですよ。

   nekoppanaさん、これで想像が広がりますかね。

   アライグマさん、斑の入った白っぽいのが葉だからね。


   
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この記事へのコメント

アライグマ
2012年05月02日 10:54
お早う御座います。m(_ _)m
しっとりとした美しい画像に仕上がっていますね。
日本の風景といわれても全く違和感がない。
ピンクの蕾が開くと白い花になって・・・・・・
(* ̄(エ) ̄*)
はるこ
2012年05月02日 12:51
私は雨の日や曇りの日の植物の姿が好きです。
本当に,うっすらピンク色の花弁を表現するにはバッチリの光量・光質ですね。うっとりします。
みかん
2012年05月02日 16:42
アライグマさん 今晩は。
いつもコメントありがとうございます。5月に入っていよいよ尻に火がついてきました。今のみかんには1日が30時間くらいあっても、足りそうにありません。
夕べやっと5月の北海道の宿を決めた所です。今はスケジュールに追われ、それをこなすのが精一杯です。
この画像、限りなく日本的でしょう。あえてそんな風にも狙ってみたのですが。
みかん
2012年05月02日 16:46
はるこさん 今晩は。
そぼ降る雨ならみかんも大好きです。しっとりとした風情は雨の日ならではのもの、と思っています。多分に日本的な感覚かも知れませんが、何しろみかんは純粋な日本人ですから、あはは。
ridge_line
2012年05月02日 19:33
ほんわかとしていて素敵ですね。
テキストを読まないと地中海の島の写真とは想像もつきませんでした。
枝振りがのびのびしていると思ったら、手入れが悪いのですね。日本では精一杯育てている感じが強くて、こんなにのどかな写真は撮りにくいのではないのでしょうか。

あ、無料でクレタ島まで想いを飛ばせていただいてありがとうございました。
C-NA
2012年05月02日 21:22
こんばんは。
手入れの悪い雑な枝ぶりの力強さで花色の優しさが強調されているようで素敵ですね。良いものを見つけたらあれこれ考えなくても素直に撮れば良いのだと納得です。日頃の私はついカッコの良い枝を探したり花の咲き加減を気にしたり・・・見た目重視に走りがちなので、、。雨の日のピンクは確かに色が活きますね。
nekoppana
2012年05月02日 21:24
こんばんは。
なんとも優しい色合いのピンク色ですね。
蕾の濃い色と若葉の緑との組み合わせが、パステルカラーで春っぽいです!
以前、オオミスミソウの薄いピンク色が出なくて、何度も何度も撮り直したことを思い出しました。
その時は「人間の眼ってすごい!」と開き直ったのですが、もっと腕をみがかないとダメですね。(^^ゞ

芽吹き始めた落葉樹の林床で、白いシクラメンの花が咲く姿を想像(妄想)して楽しみました。
Iris
2012年05月02日 21:52
リンゴの花、可愛いですね。♬若葉香る五月の庭、りんごの花咲き・・・♬
長野県に引っ越したら(その予定です)植えたい庭木の筆頭になっていましたが(単純に花も実も楽しみたいだけです)、ますますその思いが強くなりました。
欧米のリンゴの実が小さいのは、品種にもよるかもしれませんが、日本の農家のように花芽を摘んで間引かないからだと思います。
2012年05月02日 23:03
携帯のカメラでここまでいい色が出せるのですねぇ。むっちゃんも雨降りに草花の写真を撮るのは好きです。ドピーカンに晴れた日にPLフィルターでムリヤリ色を演出するより小雨降る柔らかい光の中で撮る自然な色が好きなので。。リンゴの花を初めて見た九州人です(笑)。
アザミの歌
2012年05月02日 23:06
こんばんは。今日はそぼ降る雨でなく時化たような雨で外出もパスしました。(^^;)
リンゴの花の優しいピンクが素敵ですね。
植えられた木なのでしょうけど何か野生のリンゴって言う感じで風情がありますね。♪
子供の頃「リンゴの花びらが~♪」とラジオから流れてくるとリンゴの花ってどんな花だろうと思った事でした。(^^)

みかん
2012年05月02日 23:10
ridge_lineさん 今晩は。
このリンゴの木はおそらく植えたままで、剪定などの作業をしていないのだと思います。それがかえって野趣があっていいですね。日本ではこのような枝振りのリンゴの木を見ることは先ずないでしょうね。
みかん
2012年05月02日 23:18
C-NAさん 今晩は。
三脚にデジカメをつけて何枚も写した画像より、傘をさしながらポケットからケイタイを取り出して、たった1枚だけポチッと押したこちらの画像の方が、みかんの気持ちを代弁してくれていました。構えない分だけ、素直さが出るのでしょうね。
2012年05月02日 23:22
 リンゴの花初めて知りました。

こちらでは リンゴ園ありますがわざわざ花を見にと
まではいかないです。
みかん
2012年05月02日 23:23
nekoppanaさん 今晩は。
画像追加しました。林床にもたくさん咲いていますが、どちらかというと岩っぽい所に多いですね。いちめんに咲いていると、風に乗ってほのかな香りが漂ってきます。野生のシクラメンの中では、唯一の白い花だと思います。
いつかご一緒しませんか。とても花の多い島ですよ。
みかん
2012年05月02日 23:30
Irisさん 今晩は。
長野県に引っ越す予定があるのですね。うらやましいです。長野県はどこに住んでも緑豊かな自然が豊富な県ですから。長野では庭にリンゴの木を植えているお宅も多いですし、街路樹にも結構リンゴの木が植えられていますね。
ヨーロッパでもリンゴの生産農家は摘果をしますが、品種事態が大きくならないものだと思います。ヨーロッパ人は日本人のように甘いリンゴは好まないようですね。
みかん
2012年05月02日 23:34
むっちゃん 今晩は。
先日は博多に泊まっていたけど、時間がなくてむっちゃんに連絡できんかった。
博多のうまいもんでも一緒に食べたかったんだけど、次回に楽しみを残しておきます。あはは
そっか、やっぱりリンゴの花は見たことがなかったか、なかなか可愛い花でしょ。はじらう乙女みたいで、あはは。
みかん
2012年05月02日 23:46
アザミの歌さん 今晩は。
昨日、今日とこちらも春の嵐でしたよ。庭の鉢はゴロゴロと風で倒れるし、せっかく咲きはじめたナンジャモンジャの白い花びらも、だいぶ風で痛められたようです。大好きなナニワイバラの大輪も咲き出してきました。庭の花も野の花もとてもよい季節になりましたね。みかんの超多忙な季節でもあります。
リンゴの花びらがぁ~って「リンゴ追分」ですよね。大好きな歌のひとつです。小柄なのにステージに立つと堂々と見えた美空ひばりさん、高島屋の宣伝部当時
美空さんを担当したことが何度かあります。
みかん
2012年05月02日 23:55
風太さん 今晩は。
先日は色々とお世話になりありがとうございました。まだ画像の整理ができておりません。助手をしてもらったお陰でヒレフリカラマツだけはバッチリと撮れているはずです。今から拡大して見るのが楽しみです。ブログネタもどっさりあるのですが、いくつ披露できるか、イワザクラくらいは載せたいのですが。
リサ・ママ
2012年05月03日 23:14
みかんさん、こんばんは♪
リンゴの花って、私も初めて見ましたが、
とっても可愛いんですね~(*^_^*)
ツボミの時は、リンゴの果実と同じく紅い色をしてて、
花びらがほどけて行くと、
真っ白いリンゴの果肉とおんなじ白に変るんですねぇ♪
昭和の頃の女学生が、いっせいに体操服に着替えるみたいに、
清々しく初々しくo(*^▽^*)o~♪(笑)
お山から吹く風で、花びらを散らす時、『リンゴ追分』が、聴こえて来そう!!
そこがギリシャのクレタ島で有ろうと無かろうと、
ぜったい『リンゴ追分』o(*^▽^*)o~♪(爆)
絶え間なく降る霧雨の中に、リンゴの甘い香りが匂い立つような~!!
するとやっぱし、そこはギリシャのクレタ島かぁ~\(^o^)/
ザンネン、同行させていただきたかったですけど・・・・(@_@;)
さなえ(花の庵)
2012年05月04日 07:17
みかんさん、おはようございます。

こちらの地方、春が遅かったために花散策も農作業・?もいっきにやってきて、体が一つで足りません。

こちらのリンゴの木は皆低く選定されており、こんなにのびのびとしたものは見かけません。
ピンクから白のグラデーションが、なんとも目にさわやかです。
雨は確かに花色を瑞々しく見せ素敵ですが、私にはまだ雨の情景を撮る能力がありません。

シクラメンはこんな中に咲くのですねぇ~。予想外でした。
でも自生のシクラメンをいつか見てみたいです。
みかん
2012年05月04日 11:49
リサ・ママさん こんにちは。
ギリシアは去年、今年と続けて出掛けたので、来年はお休みしようと思います。
このブログのクレタ島の記事を読まれた方が参加してくれて、今年も多いに盛り上がりました。宮崎県から参加された方がいちばん遠方からのお客様でした。やはり花を訪ねる旅は少人数が良いですね。
来春はトルコの雪解け斜面にいちめんに咲く、エランティス(黄色のセツブンソウ) を訪ねたいな、と考えています。忙しいですが、あとひとつくらいはギリシアの花を載せますね。
みかん
2012年05月04日 11:58
さなえさん こんにちは。
農作業もやっと一段落ついたようですね。お疲れ様でした。ネットの花仲間さんの案内など、さなえさんも色々と大変ですね。皆さん喜ばれているようで、その作品を拝見するのも楽しみです。
日本のリンゴは手入れが行き届いていますが、ヨーロッパの自家用の果樹は、このようになかば自然にまかせたような状態のものが多いですね。ですから木によって花つきがよかったり、悪かったりします。シクラメンは石灰岩の割れ目など生える方が普通ですね。種子で結構増えるようです。
nekoppana
2012年05月06日 23:44
こんばんは。
シクラメンの写真、見せていただきありがとうございます!
すごい!白い妖精のようです!
葉がまたいいですね~。斑の入った模様といい、鋸歯のある形といい、絵になります。

> いつかご一緒しませんか。とても花の多い島ですよ。
そりゃもう、ぜひぜひ、行ってみたいです!
(¥貯めないと・・・(^^ゞ)
みかん
2012年05月07日 20:14
nekoppanaさん 今晩は。
1枚でも画像があるとイメージが広がると思います。日本には園芸種のシクラメンしかないですから、野生のシクラメンが自生している姿は想像しにくいですね。最近は原種の花の小さいものも売られているようですが、やはり自生地で見るに越したことはないですね。いつか、が実現することを願っています。
アライグマ
2012年05月07日 22:57
>アライグマさん、斑の入った白っぽいのが葉だからね。
はははっシクラメンを殆ど見ないσ(^_^)には鋸歯のある変わったカンアオイの葉にしか見えんぞーーーー
(゚◇゚)☆\バキ
ケイ
2012年05月08日 01:34
枝ぶりは荒々しくても花は愛らしく、りんごほっぺの初々しいかっぺちゃんを思い浮かべ、ほのぼのしました。
雨の中、何気ない美しい花に寄り道をしてくださった、みかんさんの感性にありがとう!と 感謝です。
みかん
2012年05月08日 12:22
アライグマさん だからぁカンアオイではないのだっちゅうの。
葉っばだけでも結構キレイだから、観賞価値はあるかも。
みかん
2012年05月08日 12:26
ケイさん こんにちは。
しっとりとした雨の風情も良いですね。竜巻のような突風では困り者ですが。最近の天候は不順を通り越していて、少し恐い気がします。穏やかな日々が続いて欲しいものです。
ほととぎ
2012年05月09日 22:13
またしても、出遅れましたー(^_^;)
ぼやっとして、チェックを忘れている時に限って、ブログが更新されているような気がするのは、気のせい?

それはともかく、リンゴの花、きれいですね。でも、さすがに、22インチモニターで全画面にすると、ケイタイ写真の限界、って感じです。
白いシクラメンの写真は、最初はなかったんですね。私は、こちらの方に心惹かれました。鉢植えの、整形されたシクラメンとちがって、楽しそうに見えます。
こんな、自生のシクラメン、見て見たいです。

ところで、鉢植えのシクラメンって、花が終わると、地上部が枯れてしまいますが、地下茎はしっかり生きているって、みなさん、ご存知でしょうか?(と言っても、今からじゃ、あまり、ここを読んでもらえないなあ…)
私は、以前は知らなくて、ああ、また枯れてしまった、と、処分していました。元々、雨期と乾期があるところに自生しているので、乾期の間は、地下茎だけになって、雨期が来るのをじっと待っているのだそうです。
なので、春になって、花も葉っぱもなくなってしまったシクラメンの鉢植えは、ほんのちょっとの水やりを夏中続けていると、秋になれば、また、葉っぱが出てきて、再び花を咲かせてくれます。もっとも、最初に買ってきたときのような、整った形にはならないでしょうけど(^_^)
そんな調子で、もう、7、8年も花を咲かせ続けてくれている、シクラメンの鉢が、我が家にがあります。葉っぱも、花も、気ままに伸びて、不細工ですが、愛着のある花を、今年も咲かせてくれました。
みかん
2012年05月12日 06:49
ほととぎさん おはようございます。
我が家にも鉢植えのシクラメン、何十年ものが幾鉢かありますよ。それこそシクラメンの別名、ブタの饅頭ほどの大きな球根になって。元々が春咲きのシクラメンですから、3月末頃から咲きだし4月が花盛り、今も結構な数の花が咲いています。日本は夏が暑いですから、夏越しが上手くいけば毎年咲きますね。
我が家には秋咲きの原種のシクラメンもあって、こちらは我が家で採れた種子から発芽したものが、去年から咲くようになりました。意外と繁殖力は旺盛のようですよ。機会があれば自生地のシクラメンのことも書きますね。