みかんの花日記

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zoom RSS スミレシリーズその6   トウカイスミレ Viola tokaiensis

<<   作成日時 : 2017/04/24 00:54  

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   スミレ類の中では、比較的最近になって種として認識されたものである。

   日本スミレ同好会の山田直毅等によって、愛知県産のものに着目し研究され

   新種として発表された。

   それゆえ名前に東海(トウカイ)が使われているが、分布は広く

   神奈川県から四国にまで及んでいる。


   
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   花期が極めて早く、山でいちばんに咲く。

   落葉樹林下の日当たりの良い場所に生えるが、あまり低い山にはなく

   標高が1000メートル以上はあるような、主にブナ帯に分布する。

   今のところ分布が確認されているのは、太平洋側の地域だけである。


   
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   トウカイスミレが咲く頃は、まだ他の花はほとんど咲いていない。

   ネコノメソウの類やヤマエンゴサク、ユリワサビなどが、やっと咲きだす頃である。

   だから、このスミレを見るためには、トウカイスミレだけを目的に山に登ることになる。

   スミレ類の中では花も株も小さい。

   よく目を凝らしていないと、落ち葉を押し上げて咲く花に気がつかないほどである。


   
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   今年2017年はどこでも春の花の開花が1週間から10日ほど遅れている。

   まだ少し早いかな、と思いつつある山を登って行った。

   いつもならたくさんの花が見られるあたりには、葉さえ見つけることができなかった。

   標高1200メートルほどのブナ林下を歩いている。

   トウカイスミレは、冬芽の中にすでにつぼみを包んでいるので

   葉が展開するのとほぼ同時につぼみが出てくる。

   だから花が咲いているのに、まだ広がりかけた葉と一緒のことも多い。


   
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   トウカイスミレの花は花弁が5枚とも、ほぼ同じ大きさなので

   ぽっちゃりとした丸顔が特徴である。

   花の色はうっすらとした淡紫色だが、光りの加減ではほぼ白く見えることもある。

   直径は1センチほどで、唇弁に紫色の条がよく目立つ。

   花の正面より裏側の方が色が濃く、距は太く短い。


   画像画像






















   葉は心形(ハート形)だが、縦と横の比率が同じくらいなので、どちらかというと円くみえる。

   葉の縁のぎざぎざ(鋸歯)はまばらで、葉裏も緑色をしている。

   この葉の形もトウカイスミレの特徴である。


   
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   早くトウカイスミレの花が見たいと、登りではキョロキョロしながらも

   どうしても急ぎ気味になる。

   おかしいな、普段ならこの辺りの両側には探すまでもなく花が咲いているはずなのに

   何故か今日は見当たらない。

   今年は花が遅れていて、まだ葉さえ伸びだしていないのだと、探すのをあきらめ

   途中から下山することにした。

   少し下ってきて、登山道のすぐ脇に咲いている小さな花に気がついた。

   今年、最初に見つけた株が下の画像である。


   
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   そうか、この辺りで咲いているのなら、もう少し下って、日当たりの良い山の斜面を探そう。

   そう気持ちを切り替えて、乾いた落ち葉が滑りやすい山の斜面を探すと

   あった、あったと声に出すほど沢山の株が目につきはじめた。

   落ち葉の中からも咲きだしているが、山の斜面の土が露出して崩れているような場所には

   たくさんの花が咲いていた。だが、どの花も極端に小さかった。


   
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   こうなるともう選り取り見取り。

   自分の気に入った株を探すことができる。

   すぐ近くではタチツボスミレが咲きだしていたが、トウカイスミレとは隣りあってはいても

   はっきりと住み分けしているのがわかった。

   最後に、この日の私のお気に入りの株をお目にかけよう。


   
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   撮影は2017年4月22日 愛知県稲武町のブナ林で。

   クリックすると画像は大きくなります。撮影はすべてスマホで撮ったものです。

   初めての方のコメントは大歓迎です。気楽にどうぞ。

   オマケ画像

   この日はこんな花たちも咲いていました。

   画像画像






















   コガネネコノメソウ(左)とヤマエンゴサク(右)です。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
比較的最近になって種と認識されたもので、分布が広いという事は、それまでに発見はされていても、何かと同類とみなされていたという事でしょうか?
スミレ類って、身近な所に咲いているのが多いので、標高1000m以上に咲くというのにも、まだ他の花が咲いていない時期に咲き出すというのにも、何か、スミレでも別格というような感じがしました。(^^ゞ
お気に入りの株の画像、葉っぱが、まだ、完全に広がってないんですね。
記事の中でも書かれてますが、葉が出来てから花というのじゃなくて、なんか、面白いです。(^^ゞ
yoppy702
2017/04/24 12:18
yoppy702さん こんにちは。
トウカイスミレはかつてはヒメミヤマスミレと混同されていました。
ですが、柱頭の違いや側弁が無毛(稀にわずかに毛がはえるものもある)など、色々な点で違いが見つかり、新種となったわけです。このような例は植物では良くあり、かつては同じものと考えられていたものが、別種になったり変種になったりすることは決して珍しいことではありません。
観察者が多くなったり、細かい点まで良く見るようになると素人でも新発見ができるところが、植物のおもしろい所でもあります。
みかん
2017/04/24 13:55
ご無沙汰しています。
北海道の春、スミレシリーズ、大いに楽しませていただいてます。
今年は訳あってスミレの一番良い時期に動きが取れず、明日5月からようやく解禁となります。
トウカイスミレは本当に可愛いですね!
大好きなスミレのひとつです。
トウカイスミレとヒメミヤマスミレの識別は未だに難しく自信がありません。
さらに昨年、一昨年にトウカイスミレとフモトスミレの雑種のような個体も見つけ、ますます混乱しています。
トウカイスミレは少し遠出しなければ見られないので今年は会えないかもしれません。
fu-co
2017/04/30 21:28
fu-coさん 久しぶりですね。
相変わらずスミレを追いかけているのは、ブログで拝見しています。
昨日、足尾でフジスミレやヒトツバエゾスミレを見て帰ってきたばかりです。
連休中はどこもかしこも混雑するので、自宅での仕事が普通なのですが
今回はある目的の花が急に咲きだしてしまい、あわてて出かける羽目になりました。新幹線のチケットが思うように取れず、いささか疲れての帰宅となりましたが、目的の花だけはしっかりと撮影してきました。
みかん
2017/05/04 13:53

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