みかんの花日記

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zoom RSS 晩秋 ・ 谷汲山 華厳寺あたり

<<   作成日時 : 2012/11/19 12:42   >>

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   岐阜県の東端に位置する揖斐川町の谷汲山・華厳寺は

   西国札所巡り33番の結願寺である。

   すぐ近くにある横蔵寺とともに紅葉の名所としても知られている。

   今年の紅葉は、各地で十数年ぶりの見事さ、だったと伝え聞く。

   山でそれほど見事な紅葉に出会うことがなかった私は

   ふと思い立って出かけてみた。




   
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   門前町は晴天の日曜日とあって、かなりの混雑だった。

   柿や栗などの秋の味覚を商う店の間の通りを

   華厳寺へと向かう。

   春の桜と違い、秋の紅葉は見頃が長い。

   とはいえ、すでに散ってしまったもの、葉の黒ずんだものもあれば

   まだ緑色の葉をつけているものもある。

   ある店の主人の話しによれば、12月のはじめ頃までは楽しめるとか。




 
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   だが本当に綺麗な紅葉の見頃は、じつは数日である。

   そんなことを知っている私は、大きな期待を抱くこともなく

   参道を歩いていった。

   確かに色づいてはいるのだが、カメラを向けたくなるような被写体に出会わない。

   本殿を前にして、先ずは参拝することにした。




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   最初に断っておくが、1枚目から3枚目までの画像は、参拝後にあちこち歩いて見つけた見事な紅葉である。

   以前から、いつかはこの辺りを散策してみようと思っていた。

   だが運が悪いことに、数日前にあるテレビ局が、華厳寺や横蔵寺の紅葉が見頃だと放映したばかりだった。

   おまけに土曜日は雨、晴天の日曜日と重なったら、間違いなく渋滞が予想される。

   そんなことを見越して、かなり早い時間に家を出たので

   駐車場には早く着いて、まだ参道の露天が店の準備をはじめたばかりだった。

   以下の画像は、参拝後に華厳寺や横蔵寺、およびその周辺で見つけた晩秋のスケッチである。

   どうぞ、ごゆっくりとご覧あれ。




   
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   華厳寺は紅葉の寺として知られるが、今の季節に限らず

   いつでも参拝客の多い寺である。

   蝋燭の火や、線香の煙が絶えることがない。




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   晩秋の陽の光りが、白壁に紅葉の影を描きだす。

   晴れていたかと思うと、さっと陽が影って

   ぱらぱらと雨が降り出す。

   狐の嫁入り、今頃の時雨れてくる頃特有の天気雨である。




   
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   晴れていたかと思うと、時雨れてくる。

   傘をさすほどではないが、雨は意外と冷たい

   暗雲が去ると、すぐにまた強い日の光りが差し込み

   紅葉が黄色く、赤く、輝く。




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   いきなり風が立つ

   音もなく落ち葉が、はらはらと舞う。

   命の終焉

   だが、散った落ち葉は、しばらくは鮮やかな色を残したまま

   命の残り火を燃やすがごとく。




   
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   広い境内には、気がつく人がいないのでは、と思えるような

   小さな小さな石仏もある。

   おだやかな表情に、こころ魅かれる。




   
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   降りしきる紅葉は、池の中にも幾重にも重なって

   紅葉の水鏡

   青空がゆらゆら、写る木の枝もゆらゆら




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   時間の経過とともに人の数がどんどんと多くなる。

   駐車場は満杯

   横蔵寺ではカラオケ大会がはじまった。

   駐車待ちの車の列がどんどんと長くなる。

   晴天の日曜日、まさにお出かけ日和

   紅葉の寺は、人、人、人、で溢れかえる。

   静かな佇まいの古寺を楽しむ雰囲気ではない。

   早々に逃げ出して車を走らせていると

   道路脇に見事なモミジの並木。




   
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   車を停めてしばし眺める。

   これとて天然自然のものではない。

   だが、燃え立つような赤さは、日本の秋を象徴している。




   
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   見事である。





   だが、私には何故か感動する心の内に空洞がある。

   京都の名庭などを巡っても感じる一種の物足りなさ

   植物は生きているが、それが庭師など人間の手によって植えられたものだという事実

   管理されている寺のモミジは、確かに見事ではあるが野性味がない。

   誰の手も借りず、自然の中で色づくモミジとは

   何故か違って見えてしまうのである。

   それは、普段の私が常に自然の中にいて、

   人工物とは縁のない、野生の植物ばかりを見ているせいかも知れない。

   どんな人ごみの中にいても、なるべく人間を排した絵を撮りたいと思うのも

   そんな気持ちの現れかも知れない。




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   命あるものは必ず命の終焉を迎える。

   それが自然の摂理

   輝くほどに紅葉して、人々の目を釘付けにしたモミジも

   やがて土に返ってゆく。









   
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   華やかに紅葉するモミジは、それはそれで素晴らしいが

   地面に散り敷いたモミジも

   なぜか私の心を捉えて離さない。

   自分自身が老いの世代へと近づいたせいだろうか。




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   境内のモミジは惜しげもなく風に舞う

   かなり冷たさを増した晩秋の一陣の風に

   まるで散り急ぐかのように。

   そして

   少しずつではあるが

   華やかだった色が褪せてゆく。




   
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   ともあれ、この日、久しぶりに華やかな紅葉を眼にして

   憂さ晴らしにはなった。

   本業のデジカメはほとんど出番がなかったが

   ケイタイでは思いのほかパチパチと遊んだ。

   街道筋では、特別に安い富有柿もどっさりと手に入れて

   満足、満足の1日となった。

   最後に、寺の一隅ではあるが、この木は、もともとここに生えていたのではないか

   というモミジをお眼にかけよう。

   晩秋の陽の光りに、まさにピークといった輝きを見せてくれた。




   
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   撮影はすべて携帯電話のカメラで撮ったものです。

   クリックすると少し大きくなります。

   大きな画面でもどうぞ。

   モミジは主にイロハカエデとオオモミジでしたが、明らかに園芸品種と思えるものが

   たくさん含まれていました。



   撮影は2012年11月18日 岐阜県揖斐川町で(主に華厳寺と横蔵寺です)

   次回からまた八重山便りに戻る予定です。


   

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コメント(26件)

内 容 ニックネーム/日時
わぉーー〜♪♪
素敵♪♪素敵♪♪
なんと久々に、見たかった素晴らしい紅葉が見れましたぁ!!
まっこと私、気持ちのいい充足感に満たされておりますぅ♪♪
じつは昨日私も、地元高知の別府峡へ紅葉見物に行ってたんですけど、
その時の印象なんて、ぶっ飛びましたぁ〜☆(笑)
でも、いいんですよ〜♪
今、このブログを開けて、すごい良かった!!
得しましたぁ〜☆(笑)
とりあえず、携帯にて、失礼しますぅニ艇
リサ・ママ
2012/11/19 15:49
σ(^_^)の好みは最後から3番目の「苔の上の散り紅葉」と石仏の右下の「水面下の散り紅葉の上に浮かぶ紅葉」でした。
アライグマ
2012/11/19 16:46
みかんさん、こんばんは

苔に落ちた紅葉、石の上に舞い降りた紅葉、
地面に降り積もった紅葉、どちらというと
こういう情景に惹かれます。

>自分自身が老いの世代へと近づいたせいだろうか。
この言葉をしみじみと噛みしめています・・・
イナ
2012/11/19 19:12
リサ・ママさん 今晩は。
ケイタイでこのブログを見てくれてる人も多いようですが、できればパソコンの大きな画面で見ていただくと臨場感があると思います。
小さい画面より、大きい方が迫力がありますからネ。
別府峡しばらく訪れていませんが、また行ってみたい場所のひとつです。あそこに咲く野菊を再度撮りたいのです。紅葉の時は行ったことがないのですが、
渓谷や峡谷と名のつく場所は、いずれも紅葉が素敵な所が多いですね。
みかん
2012/11/19 19:14
アライグマさん 今晩は。
どちらかと言うと渋好みですね。
撮影していて面白かったのは、池の中の落ち葉を撮影していると
必ずといって良いくらい、カメラを持ったおじさんやおばさんが寄ってきて
同じように撮影することでした。
ケイタイでパチパチ撮っていたにも関わらず、まるでストーカーされてるみたいに、ずっと後をついてきたおじさんがいました。大きな三脚を持っていたせいでしょうかね。
みかん
2012/11/19 19:25
イナさん 今晩は。
年齢とともに心動かされるものの対象が変わってくるのは、ある意味、いいことなのでしょうか。若い時には気にも留めなかったものが、ひどくいとおしく感じられたり、心が釘付けになったりもします。そんな被写体を若い人にも共感を持ってもらえるように表現できたらと、そんなことを考えながらカメラを向けています。
みかん
2012/11/19 19:33
いつも楽しませていただいています。
携帯撮影の紅葉 すばらしいですね!
みんないいですが 上から三枚目のこうようがいいです。ヤブソテツ?と一緒の落ち葉のも好きです。
下から三番目左の写真のすみれの葉みたいなのが気になります^^;
vol
2012/11/19 20:35
きれいな紅葉ですね。
こちらはズワイガニの赤に目が向いています。
食べるのはもっぱら雌のほうですが…
Tatsuya@能登
2012/11/19 23:23
 みかんさん、みなさんこんばんは。宮本@神奈川です。こちらでも今朝は急に冷えこみ、あわててコートを取りだして駅へと向かいました。都心では、ようやくイチョウの黄葉がはじまったところです。きれいに色づくのは12月中旬ごろになるでしょうか。

 みかんさんが感じた「物足りなさ」、わたしも同じように思うことがあります。庭園についていえば、紅葉を含めて野山の景色を身近に持ちこみたいという発想からきている側面があるからでしょうか、じっさいに野山に足を向けて目にした景色とは、鮮烈さや野性味の点でどうしても追いつけないのかもしれませんね。

 それから、先日ご案内した「2012年版・今年出会った花ベスト集」ですが、11月16日にみなさんから投稿いただいた作品の連載がスタートしました。まだまだ作品募集中です。4回目ということもあってか、今年は例年にくらべて出足が鈍いようですので、よろしければみなさんのご協力をお願いいたします。常連の方はもちろんのこと、まだ参加されたことのない方の投稿もお待ちしています。またもこの場を借りてのPRとなり、申し訳ありません。

○「2012年版・今年出会った花ベスト集」
http://wildplants.sakura.ne.jp/bestflowers2012.htm
宮本@神奈川
2012/11/20 00:15
volさん おはようございます。
上から3枚目の画像は、ほとんど人がこない石垣の下から上を見上げて撮ったもので、青空との対比が上手くいったと、自分でもお気に入りの1枚です。
スミレのような葉というのは、スミレではなくチャルメルソウの仲間ですね。この状態では何チャルメルなのかわかりませんが。これは横蔵寺の池の縁で撮ったものです。
みかん
2012/11/20 08:08
Tatsuya@能登さん おはようございます。
カニのシーズン到来ですね。セイコガニと言われる方でしょうか。真っ赤な茹で上がったばかりの甲羅が眼に浮かびます。花より団子、紅葉よりも蟹、食べに行きたいです。
みかん
2012/11/20 08:16
宮本さん おはようございます。
今年もいよいよ連載がスタートしましたね。毎日見る楽しみが増えました。
すでに2人目ですね。私も投稿がまだなのですが、そろそろ3枚に絞らなければ、と思っています。
私同様、まだ投稿のすんでない皆さん、そろそろ野生の花も終わりの頃ですから、急ぎましょう。それと初めての方も大歓迎ですよ。たくさんの方の作品が見られることを楽しみにしています。私からもよろしくお願いします。
みかん
2012/11/20 08:25
 お〜 見事な紅葉 
谷汲山と書かれてあるのを見たとき 御詠歌を思い出したのは
私だけでしょうか。

  
風太
2012/11/20 15:47
風太さん 今晩は。
お寺の名前は華厳寺なのですが、一般には谷汲さんの名称で親しまれているようです。私も御詠歌は思い浮かびませんでした。どんな歌だったのでしょう。
みかん
2012/11/20 18:17
見事な紅葉ですね〜
紅葉の名所と名のつく所は、土日祭日は何処も人・人・人なのでしょうね
花を見に行く観音さんに行くと、沢山の人出に????と思っていたら
そう言えば紅葉の美しい所だったと、気が付きました(^^:
それにしても、赤に黄色にと、輝く紅葉を楽しませていただきました
私も紅葉を見に行って見たいと思っています
素敵な紅葉を見られると良いのですが・・・・
いっしい
2012/11/20 22:36
下から6枚目の写真、いいなあー! 沢山の人、と言っても、まだこのような場所を一人占め? 出来るのですから(写真ではね)。
こちらでは、自然公園予定地(谷津の保全とか言って)内の小道、ブロアーで落ち葉を吹き飛ばしていました。イヌシデやエノキの落ち葉をカサコソ踏みながら歩くの最高なのに、がっかりです。
ケイ
2012/11/21 00:43
同じような思いをしていることを知り、やはりと思いました。
昨日登山の帰り道紅葉の名所のお寺でそこそこのを見ましたがなぜか心があまり浮き立ちませんでした。
山道を歩いているときに見た1本の深紅の方がもっとよかった、と心の奥底で思っているのです。贅沢なんですね。
人がいない場所で落ち葉踏みしめ歩き、その先に見える紅葉1本が最高だとおもいます。
流れ星
2012/11/21 16:12
いっしいさん こんにちは。
いよいよ紅葉も里へと降りてきましたね。今年の紅葉はどこも素晴らしいと言われていますが、そちらではどうですか?
人出の多さには辟易しますが、紅葉の名所と言われている場所では、誰もが同じような思いで訪ねるのでしょうね。この日は我々が帰る時まで、まだ見物に行く車が渋滞していました。
みかん
2012/11/22 15:17
ケイさん こんにちは。
カサコソと鳴る落ち葉の道いいですね。
最近はくるぶしまで埋まるような落ち葉の道が少なくなりましたね。
華厳寺もお寺さんですから、参道は毎日箒で掃かれています。
風まかせにすれば良いのに、と私は思わずつぶやいてしまいました。
あえて人間を排除して撮っていますので、人物はほとんど写っていませんが、実際はビックリするほどの人の行列だったのですよ。
みかん
2012/11/22 15:27
流れ星さん こんにちは。
やはり皆さん同じ思いの人が多いようですね。
ここを訪ねてくれる人の多くは、自然が大好きな人たちですから、余計にそう思うのかも知れません。
ある方が言っていましたが、これを見てキレイと思う人もいるのだから、それはそれで良いのだろうな、と。全くその通りだと思います。思い入れは人それぞれですが、見事に紅葉して散って行くさまは、誰が見ても綺麗なことには変わりがないのだと、しみじみと思いました。
みかん
2012/11/22 15:39
紅葉に限らず、私もお寺や庭園、公園の散策はワクワク感が無いです。自然の野山で遭遇するハプニングや、こんなところにこんなモノが!という宝物を見つけることもないし、計算された物を見せられるのは能動的じゃないからつまらんのでしょうね。。でも、今年の紅葉は素晴らしい色ですね。
むっちゃん
2012/11/24 20:34
みかんさん、こんばんは。

与那国島の私には未見の花たち。
興味深く見せていただきました。この花たちが図鑑に載るのが楽しみです。

今年は紅葉の前にこちらは何度か霰が飛び、霜が降り、氷雨が降っています。
落ち着いて紅葉のあんばいを見ることなく冬が訪れそうです。
モミジの葉も急に落ち始め、色気の無いことですが(苦笑)畑に蒔くもみじ葉を拾い集めているこの頃です。

このページで鮮やかな紅葉を見せていただき感謝です。
これで今年も紅葉の中に浸った気がしてます。
私は影絵の画像もいいなと感じました。
さなえ(花の庵)
2012/11/25 20:08
むっちゃん 今晩は。
今年はそちらのモミジも色づきが見事のようですね。ブログはいつも楽しませてもらってます。毎回毒舌のコメントばかりだから、むっちゃんファンは、こいつ何者なんだ、と思っているでしょうね。あはは
植栽されたものに関しては、私と同じような感覚の人が多いことに少し嬉しくなりました。
みかん
2012/11/25 23:28
さなえさん 今晩は。

今日は私の誕生日です。いよいよ年金生活です。あはは
後期高齢者の仲間入りです。後期なんてイヤな呼び方だな、と思っています。
70歳までは現役で頑張るつもりですから、まだまだ年齢なんて意識していられません。
やっと今作り直している「山に咲く花」のめどがついたので、来春3月発売予定です。いよいよ絶滅危惧植物図鑑に取り組みます。これから年末にかけて、またまた忙しくなりそうです。

影絵の紅葉、モノトーンの中に色を感じてくれたようで嬉しいです。

さな農園の秋野菜、旨味が増したでしょうね。これから本格的な冬の訪れ、風邪など召しませんように。
みかん
2012/11/25 23:44
いつものように、出遅れました
みかんさんの、こういう紅葉の写真は、ふだん見ないだけに、興味津々で、拝見しました。
お寺さんなどに植えられた紅葉は、きれいですし、時々は、写真も撮りに行きますが、やっぱり、私も、自然の中で見る紅葉が好きです。
それに、人も凄いですし。まちがっても、紅葉シーズンの土日に、京都の嵐山なんか行っちゃだめです。人でごった返して、まるで初詣でのようですから。
ほととぎ
2012/11/26 00:00
ほととぎさん 今晩は。
みかんは植物写真家ですが、以前は旅行雑誌や新聞などに旅の記事や写真をよく載せていました。植物を撮っていることを知らない友人は、何でお前は風景を撮らないの、と今でも聞かれることがあるのですよ。
京都の紅葉は素晴らしく、よく出かけるのですが、大原の里などが好きですね。最近は有名になってしまいましたが、法然院はもう40年も前から通っている好きなお寺さんです。出かけるのはもちろん土日を避けています。
みかん
2012/11/26 00:15

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