みかんの花日記

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zoom RSS 永田芳男の世界  12月の1枚  蒲

<<   作成日時 : 2011/12/29 18:18   >>

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   「写真は常に撮っていないとヘタになる」 私の持論である。

   植物写真家というのは冬場は比較的暇になる。

   被写体となる植物の多くが冬篭りに入るからである。

   12月から2月にかけてがその季節である。

   勢い普段放ったらかしにしておいたデスクワークが中心になる。

   画像の整理やら、原稿書きやら・・・・

   考えてみたら12月は1度もカメラを手にしていなかった。

   これではイカンと思い、無理矢理外に出る。





   場所はいつものお気に入りの里山

   急に冷え込んできたので、霜の降りることを期待して

   早朝に家を出る。

   陽はまだ昇っていないが、日影にも霜の降りた気配はない。

   知多半島は温暖な地で、名古屋で積雪8センチなどという日も

   軽く雪が舞う程度で、積もることはほとんどない。

   しっかりと着込んで、装備だけは万全のスタイルで来たのだが

   こんな早い時間で霜が降りてない、となるとバカみたい。

   師走の風が頬に冷たい。




   雑木紅葉がまだ良いかも

   落ち葉の積もった山道が絵になるかも

   などと頭に描いていた被写体はことごとく外れて

   そうだ、あの斜面ならヒヨドリジョウゴの赤い実が、そろそろ皺皺になって

   案外冬の雰囲気が出せるかも、などと思って探すのだが

   藪になりすぎて今年は姿が見られなかった。




   周りを山に囲まれて、何枚もの水田があるのだが、

   最近は放棄されたままの水田が目立つようになった。

   たった1年の放棄で、水田はものすごい藪となる。

   放棄されて数年たった水田には、ガマやセイタカアワダチソウ、ススキ、ヨモギなどが茂り

   水田の面影さえもわからなくなっている。

   山の端から朝陽が射しこんできた。

   何の変哲もなかったその場所が、逆光によって頬けはじめたガマの穂綿を輝かせた。

   風が吹くとガマの穂綿が舞い上がる。

   まるで柳絮のようだ。




   撮影心に火がついて、バチバチと撮りはじめる。

   風に舞う綿毛を撮りたくて、夢中でシャッターを押すのだが

   ガマの穂は思うようには飛んでくれない。

   ガマの穂が輝いている時間は短い

   刻々と動いてゆく朝の光りに翻弄されながら

   急きたてられるようにシャッターを切る。

   掲げた画像はそれらの中から、かろうじて納得できた1枚。




   撮影は2011年12月23日 愛知県武豊町の里山で

   画像はクリックすると大きくなります。大きな画面で見ていただけると嬉しい。

   感想のコメントをいただけるとなお嬉しいです。

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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
蝦蟇の穂が輝いていますねーーーー
セイタカアワダチソウも光っているし。
下のほうにチョコッと見えるナズナのような奴は何だろう?
アライグマ
2011/12/29 21:06
下手くそな私でも毎日撮影しているとさまになるのを撮れることがある。
ところが被写体が少ない今、写さないものだから超下手になる。みかんさんの持論がよく理解できます。

穂が人間の顔のようにも見えてそれぞれに個性が見て取れる。
前景左と右・中景・バックとあまり色がないのに微妙な色が出てくる全体。

これを仕上げる技はさすが・・私が褒めても仕方ないか。

流れ星
2011/12/29 22:15
12月の1枚、ありがとうございます。
逆光が、ガマの穂のこちら側まで回り込み、良い質感が出ていますね。
さすがです。
れい
2011/12/29 22:29
こんな写真を見ると冬の野原をひたすら歩きたくなります。
まるで色が消えたような枯れ野原にはさまざまなドラマが隠れているように思います。見つける楽しみもこの季節ならではですね。素晴らしいガマの穂、もちろんクリックしました。
C-NA
2011/12/29 23:48
スポーツも、やらねば下手になる。
英語も、使わねば忘れる。
写真も、撮らねば腕が落ちる。
見事な、ガマの群生ですね。右下のエノコログサが入っているのがポイントかな?
私だったら、ガマの群生だけを切り取ってしまいそうです。でも、それだと、単調な絵になってしまうでしょう。
霜は降りてないけど、きりっとした、冬の朝の冷たい空気が伝わってきます。
ほととぎ
2011/12/30 00:14
みかんさん、こんばんは。
11月につづいて12月も凄いスケール!!素敵ですぅ〜o(*^▽^*)o~♪
私には、ガマの穂がたくさんの人の魂、魂の群像のように見えましたぁ〜♪
エノコログサは、優しさの象徴のように見えましたぁ〜♪
私は最近新しいコンパクトデジカメを手に入れたので、手引書を読まないままに、近所の空き地をメチャクチャ撮りまくってますぅ〜♪
でもまったく低次元の満足感に、ひとりニヤツイておりましたので、
みかんさんの作品を観て、ちょっとは反省しているところですぅ〜(^_^;)
ちなみに高知も、本当に寒かった朝は、霜が降りませんでしたぁ〜!!
来年も、素晴らしい作品で、アッと云わせて下さるよう、お願いしつつ、
どうか良いお年をお迎えくださいませ
リサ・ママ
2011/12/30 19:38
写真って撮り続けていないとウデも鈍るけど、
被写体を見つける感覚がダメになるですよね。
特に草の類は撮り方によってアートにもゴミにもなるから難しいと思うです。
年末年始は何かと忙しいけど、
亀蜜パワーで写真を撮りに行こうと思っとります(笑)。
来年も写真の撮り方をいろいろと教えてください!
むっちゃん
2011/12/31 16:18
アライグマさん 今晩は。
きょうまで大掃除やってて、やっと何とか終わりました。
さて、変なところに興味をもたれましたね。多分シソ科のイヌコウジュではないかと思いますが。
みかん
2011/12/31 18:27
流れ星さん 今晩は。
冬はどうしても色彩が単調になりますが、じっくり見ると結構色が潜んでいるものですね。地味だけれど味がある。そんな風景を心がけています。
みかん
2011/12/31 18:32
れいさん 今晩は。
11月にはじめたばかりのシリーズですから、12月に休むわけにもいかず、この1枚を撮るために出かけましたが、12月になって唯一フィールドに撮影に出たのが23日だけでした。
みかん
2011/12/31 18:39
C-NAさん 今晩は。
たとえ曇っていても光りがないわけではないですが、太陽の光線というのは不思議です。捉え方によっては上等のご馳走にしてくれます。そんなチャンスをものにしたくて歩き回っています。
みかん
2011/12/31 18:45
ほととぎさん 今晩は。
ガマはほとんど同じ背丈で横一列に並ぶので。割と単調な画面になりやすいですね。いかに奥行きを出すかが勝負の分かれ目かもしれません。今回いちばん気を使っているのは、一見真っ黒く見える背景の中に、いかに情景を写し込めるか、だったのですよ。
みかん
2011/12/31 18:50
リサ・ママさん 今晩は。
新しいコンデジうらやましいです。そのカメラで、来年はどんな世界でたったひとつだけのカレンダーができるのでしょうか。吹き出しがなくても、リサちゃんやチエちゃんの叫びが伝わるような写真が撮れると良いですね。期待しています。
みかん
2011/12/31 18:55
むっちゃん 今晩は。
来年は一緒に撮りに出かけられるチャンスがあると良いですね。撮り続けることはもちろん大事ですが、お互いに刺激し合える仲間がいる、ということもとても大切なことのような気がします。来年もどうぞよろしく。
みかん
2011/12/31 19:01
みかんさん、新年おめでとうございます。
花が終ってからの新企画で渋い植物に光があたって良いですね。
クリックして大きくするともちろん細部まで楽しめてスゴイなと思うのですが、クリックする前の小さな画像でもしっかりしていると感じさせるところが、無駄のない構図に由るところなのかなと拝見させていただいています。
ridge_line
2012/01/01 09:32
ridge_lineさん こんにちは
今年の1番乗りですね。どうぞ今年もよろしくお願いいたします。12月はたった1日しかフィールドに出ていなかったので、選べる写真が少なくて残念でした。最もこのページの写真を撮るために出かけたので、それなりの心積もりはあったのですが、自分ではまぁまぁの出来かなと思っています。
みかん
2012/01/01 16:21

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