みかんの花日記

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zoom RSS ササユリ  Lilium japonicum

<<   作成日時 : 2011/06/13 23:32   >>

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   今頃の季節になると、どうしても訪ねたくなる花がある。

   ササユリである。

   学名に日本の、とついているように、日本を代表するユリのひとつである。

   東のヤマユリを百合のキングに例えるならば

   西のササユリは百合のクィーンである。

   日本は百合の種類が極めて豊富な国である。

   数ある百合の中でも、このふたつは日本を代表する百合でもある。




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   ササユリは里山の百合である。

   人里近くの、人間と自然とがほどよく共存していた辺りを生活の本拠地にしていた。

   草刈りや火入れや、伐採など、適度に人間が自然にかかわっていたサイクルと

   うまい具合に共生して育っていたのである。

   だが、生活の場から牛や馬がいなくなり、燃料革命によって薪としていた雑木が必要なくなって

   次第に採草地や共同の茅場がなくなり、雑木林が必要なくなってきた。

   定期的な草刈りや落ち葉かきによって保たれていた自然が、荒れ放題になって

   つる草がはびこり、背丈の大きい雑草が繁茂し、雑木林は薄暗い光りの届かない森へと変わっていった。

   いま、ササユリは息絶え絶えなのである。




   
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   それでも、今でも時々は草刈りがされる山間の水田脇や雑木林の下に

   細々と生きている。

   わずか20年ほどの間に、極端に数を減らしながらも。

   植物の命は、人間の命以上にしたたかで、しぶとい

   環境さえ戻れば一気に命を吹き返す

   特に百合のように地下部に球根のある植物は、長い年月の間

   土の中でじっと耐えている。

   山火事の跡などで、突如としてヤマユリなどが復活するのは、このせいである。




   
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   お気に入りの里山に、昨日と今日、続けて行って来た。

   ササユリを見るためである。

   隣町なのだが、駅にすると5駅も先になる。

   駅から歩いてさらに1時間ほど、ようやくお気に入りの里山に到着となる。

   ササユリがほんのわずか自生している。

   上の画像を見るとたくさんあるように見えるだろうが

   この場所に9株、あと1箇所に9株、それがすべてである。

   周辺をかなりくまなく探しているのだが、今のところ他では見つかっていない。

   ここは土地の持ち主がササユリを大切にしていて

   定期的な草刈りをかかさない。

   今の季節だと田んぼの土手にはノアザミが咲き、よく草刈りされた土手には

   トウカイコモウセンゴケも小さなピンクの花を咲かせている。




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   この里山をフィールドにしている野草ファンは、私の他にも何人もいるらしい。

   いつか地元のケーブルテレビで、こんなに素敵な里山がありますよ、と放送していたと

   花仲間が教えてくれたことがあった。

   春先のスミレの頃から、日曜日には度々出会う青年がいる。

   毎回熱心に花の撮影をしている。

   昨日もその彼に会った。話しはしたことがないのだが、イボタノキの花を撮影している彼に

   話しかけてみた。

   ササユリの株の所々に上の左画像のようなプレートが置いてあったからだ。




   
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   プレートには気が付いていたが、彼が書いたものではないという。

   聞けば昆虫がメインで、僕はトンボ屋なんですよ、とのことだった。

   花が多かった昔なら、野に咲くユリを手折って持ち帰ることなど

   ごくごく普通の行為であったろう。

   朝草刈りの青草を山のように馬の背中に積んで、ゆっさゆっさと揺れるその草の中に

   1本のヤマユリの花が無造作に挿しこまれていた光景を思い出した。

   川の側には水車小屋があり、ゴットンゴットン水車が廻っていた私の子供の頃の話しである。

   今は野に咲くユリの花1本を手折ることさえはばかられるほどに

   その数を減らしているのだ。

   このプレートを書いた、やさしい心根の人のことを想う。




   
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   ササユリは優美な花である。

   スマートな花でもある。

   毎年、毎年、何回も追っかけをする。

   このブログでも過去に2回もササユリのことを書いている。

   明日咲きそうなつぼみがあると、どうしても翌日また行ってみたくなる。

   咲いたばかりの新鮮な花は、その香りとともに

   やはり会いに来て良かったと、しみじみ思うのである。




   
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   撮影は2011年6月12日と13日 愛知県知多半島で

   画像はクリックすると大きくなります。

   撮影はすべてケイタイ電話についているカメラで撮っています。

   ササユリの追っかけはもう少しつづくかも知れません。

   買い換えた新しいケイタイで撮っていますので、感想をお聞かせいただけると嬉しいです。   




   


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コメント(26件)

内 容 ニックネーム/日時
ササユリも柔らかいピンクでなかなか良いですね。
こういうお気に入りの場所をTVなどで放送されるのが昔なら喜んだかもしれないけど何年も前から「ヤバイ」と感じるようになってしまったことが悲しいですね。
(ーー;)
アライグマ
2011/06/14 00:43
アライグマさん おはようございます。
NHKあたりが放映すると翌日からドッと人が集まり、弊害も出ますが、地元のケーブルテレビですから、さして問題もないかと思っています。大事な場所はより多くの人に見せてやりたいと思う反面、誰にも知らせず秘密の場所にしておきたい、と思う気持ちもありますね。自然を大事にする人なら大歓迎なのですが。
みかん
2011/06/14 07:32
こんにちは。
震災以後、涙もろくなったせいも有りますが、このブログを読んでいると、又、ウルウルです。
こちらのヤマユリも、めったにお目にかかれなくなってしまいましたよ。
先日、お気に入りの谷津を訪ねましたら、農道は除草剤を巻かれまかれて無残な姿。しぶきを浴びた斜面のコイケマも、葉が変形。喉がヒリヒリするし、この光景は大嫌い!
後継者のいない、厳しい現状の農家のご苦労を考えれば、軽々しく避難する気持ちにも慣れませんが、何とも・・・・
でも、一箇所だけ緑の残る畦があって、大好きなクマツヅラが沢山咲いていました。この田の人も、この花が咲くことを知っていて大事にしていてくれるんですね
キラキラ光る水面、元気良く根付いた稲、田の周りには初夏の花が咲いて・・・こんな景色、子供の頃、おばあちゃんちに遊びに行く時いつも見ていました。
ケイ
2011/06/14 11:36
朱鷺:Nipponia nippon
朱鷺色ってあるけどササユリのほうはちょい赤が濃いようですね。 もしかしたら淡いピンクは日本を表す色なんですかね?  新しい携帯、前のよりは被写界深度が深くピンク系統がきれいに写るみたいですね。
Tatsuya@能登
2011/06/14 17:19
みかんさん、こんばんは。

待ってましたのササユリです。
このユリの咲き始めは「気高い」・・そんな感じがしてます。
此方の地方でも山の向きにより1ヶ月は楽しめるのですが、今年は2・3の事情が重なり追っかけが出来ません。
みかんさんの追っかけを楽しませていただくことにしました。
下から5枚目の2本の蕾はもうしびれます。
これは花を生けるものの目なのでしょうね。

書かれている事情により、此方の地方もこのユリは激減しています。
とにかく里山が荒れて・・・・かっては手折って帰って自慢げに母に見せたものです。それだけたくさんありました。

私は今まで自分が見た花の中でこのササユリが一番好きなんです。
さなえ(花の庵)
2011/06/14 19:44
ケイさん 今晩は。
お気に入りの里山が荒れてゆくのを見るのは辛いものですね。除草剤の使用は自然によくないばかりではなく、畑や水田などの土質まで蝕んでしまいます。農薬を減らしたり、減農薬にすると、先ず多くの生き物たちが帰ってきます。農家の高齢化の現実を見ると、除草剤の散布は否定しきれないのも事実ですが。
みかんのフィールドでも、メダカの多かった水田が放棄されて荒れ放題になったり、ホソバリンドウの咲く山間の水田が、ハンノキ林に取って代わった場所があります。水田につづく道は荒れ放題。最近では近づくことさえできません。日本の農業の先行きが心配です。
みかん
2011/06/14 20:04
Tatsuya@能登さん 今晩は。
ケイタイへのササユリの画像、ありがとうございました。同じ日に場所は違えど同じササユリを写していたなんて、不思議な偶然ですね。知多半島と能登半島、遠く離れていますがササユリの花期は同じということなんですね。新しいケイタイは淡いピンクが出るようになりました。
みかん
2011/06/14 20:10
さなえさん お待ちしていました。
さなえさんの代わりにササユリの追っかけしています。あはは
開いたばかりの新鮮な花を撮りたくて、初日は近くで3時間ほど待ちました。お気に入りのつぼみの画像は、翌日には2輪とも咲きました。ただ2輪のうちの1輪は花びらもオシベも虫に喰われておりました。今日も多分3輪ほどは新しく咲いているはずです。
ササユリは何度見ても素敵です。
みかん
2011/06/14 20:18
 みかんさん、こんばんは。
 素敵なササユリですね。色も露出もさすがだと思います。
 私の地元ではササユリがないので、憧れの花です。昨年はるばる日帰りで探しに行ったのですが、花期が遅くてしょぼい株が数株見られただけでした。
 こんな素敵なササユリが咲く環境がいつまでも残っていて欲しいです。
ペン
2011/06/14 20:25
ペンさん 今晩は。
群馬にいた頃はみかんもササユリは見たことがありませんでした。
大阪の花の万博の年に、万博を見てから今は亡きおふくろを連れて、二人で和歌山に温泉めぐりの旅に出ました。バスの車窓に次から次へと現れるササユリを見て、客の少ない後部座席で、二人して歓声をあげながら眺めておりました。定期路線バスの運転手さんがササユリの咲く斜面でつとバスを停めて、取って来い、と声を掛けてくれました。これには二人してビックリ、思わず顔を見合わせてしまいました。ありがとうございます。見るだけでいいんです。と丁寧に断わって
二人してニコニコしながら旅を続けました。心に残る旅の思い出です。
みかん
2011/06/14 20:45
ササユリの,美しい淡い桜色と,お母様とのよい思い出,うらやましく思います。
千葉県在住の私には,あこがれの花です。
(ヤマユリはわっさわっさ,の,千葉ですが…ササユリの方がいいなぁ)
はるこ
2011/06/14 22:54
はるこさん 今晩は。
やはり無いものねだりでしょうか。みかんはササユリはもちろん大好きなのですが、どちらかというとヤマユリの方が好きです。あの巨大さと強烈な香りが忘れられません。亡き母はヤマユリの花粉がYシャツに着くと、洗濯しても落ちないので、私がヤマユリの花をどっさりと部屋に飾るのを、あまり好ましく思ってはいなかったようです。その母も見たこともないササユリの優しいピンクに、えらくご満悦のようでした。
みかん
2011/06/14 23:27
みかんさん、こんばんは。
ササユリの初々しいピンクが大好きで他サイトに紹介されると慌てて見に出かけます。
今年も早速に出かけたのですが、途中でアカショウマの花が咲いていたので、撮っていたら、山仕事のトラックがわざわざ停まって「ササユリが向こうで咲いているよ」と教えて下さいました。
「有り難うございます。毎年楽しみに見に来ているのですよ」と主人がお礼を言っていました。
昔は沢山あって高校のころ山里から通っているクラスメイトが一抱えも教室に飾るのに切りとってきたのが思い出されます。
アザミの歌
2011/06/14 23:57
子供の頃は、学校の行き帰り、ササユリもヤマユリもふつうに咲いていて、花をちぎって、蜜をなめたりしたものです。
ほんとに、ユリの花は少なくなりました。
でも、関西では、痩せている土地が幸いしてか、比較的、目にできる機会が多いような気がします。時々、村をあげて、自生を保護しているところもありますね。
ほととぎ
2011/06/15 22:30
みかんさんおはようございます。

わが町の山にもササユリが咲きます。
毎年見に行くのですが・・・減ってきてます。
あるときなど朝確認して友人を連れて行ったら・・・
花がなくなってました!!
ショックで悲しかったです。
その後そこで咲いたのを見たことがありません。

今年はいつの間にかササユリの季節になってて
昨日伊吹山ドライブウェイでも・・・といわれて
忘れてた地元の山へ行ってみようと思いました〜。
まだ咲いてるかな〜??
森の管理人さんが見守ってくれてます〜♪♪
ぐーま
2011/06/16 06:00
こんにちは。
土、日とササユリに会ってきました。中盤頃でたくさんのササユリに出会え、今年はたくさん咲いているナーと言う感じでしたが・・・。咲きだす前には探しても中々見つからないのですが、ピンクに色付きだすととても存在感があります。ホタルと同じ時季に咲くササユリは、私にとって本格的な夏になる前の風物詩でもあります。
みえ
2011/06/16 09:52
アザミの歌さん こんにちは。
親切な人に出会えて良かったですね。アザミの歌さんの撮られたササユリを拝見しましたが、とても美しいピンクですね。場所にもよりますがササユリは色の濃淡が多く、なかなか自分のイメージするような色のものに出会えません。
かつての里山にはたくさんのササユリが自生していたのでしょうね。教室に飾られたササユリが目に浮かぶようです。
みかん
2011/06/16 11:58
ほととぎさん こんにちは。
愛知県では今でもササユリはあちこちで見かけますが、ヤマユリを見ることはほとんどないですね。ササユリにしても昔と比べたら、随分と少なくなっているのだと思います。保護活動があちこちで行なわれているのは、頼もしい限りだと思います。
みかん
2011/06/16 12:02
ぐーまさん こんにちは。
昨日はお疲れ様でした。標高の高い所のササユリの開花はまだ先のようです。今年はササユリも例年よりは開花が遅れているようです。それにしても折角楽しみにして訪れたら、花がなくなっていたなんて、ショックですよね。その場所で以降も咲かないということは、球根を掘り取っていったのでしょうね。花を切るだけなら翌年にはまた咲きますから。野に咲く野生の花も見に来る人はたくさんいるわけですから、大切にしたいですね。
みかん
2011/06/16 12:39
みえさん こんにちは。
今でもたくさんのササユリが見られる所というのは貴重です。身近にそんな場所があるとはうらやましいです。小さなつぼみの時は目立ちませんが、色づきはじめると存在感がありますね。花が咲くとたった1輪でも目立ってしまいます。初夏の風物詩として、いつまでも健在であることを願っています。
みかん
2011/06/16 12:44
みかんさん こんばんは〜

ササユリ、微妙な色合いが綺麗にでていますね
優しい色のピンクですね
九州でも高い山では、ササユリを見ることが出来ますが
それでも身近な所よりも、はるか崖の上の方にが沢山咲いています
昔は手の届くところに沢山咲いていたのですが・・・と地元の方は言われます
其方とは少し違う意味で、ササユリは数を減らしているようで悲しいです
いっしい
2011/06/16 20:32
いっしいさん 今晩は。
どこでもササユリは少なくなっているようですね。手の届くような場所に咲いていたのは、昔語りになってしまうのでしょうか。幸いにも最近は意識して保護している場所も多いので、昔のようにたくさんあった場所が、あちこちで復活するといいな、と思っています。
みかん
2011/06/16 23:40
みかんさん〜こんにちは!
私も群馬県人ですから、ササユリは見たことありません。
一度見てみたいものですが・・何せ土地勘がありませんので探す場所さえ
わかりません! みかんさん、ツアー組んで〜
6月4日に新潟のヒメサユリを見てきました。色や花びらは丸くササユリに比べると可愛い印象かな〜。 大好きな花ですが保護地の花でした。
榛名や赤城には昔ヤマユリも見られたのに、ここ何年と見ることは
叶いません。 本当に淋しいです。
15日に晴れの予報を信じて、尾瀬に行ってきました。沢山の花を見ること
できましたが、バスの運転手さんによると福島原発の影響でキャンセル多く
客数が少ないのだそうです。淋しいです。
みかんさんの路線バスの運転手さんのお話、とっても素敵ですね〜
みちほ
2011/06/17 13:20
みちほさん 今晩は。
ササユリと並んでヒメサユリも人気のある花ですね。ササユリの画像を自生地から友人に送ったら、福島に住むその友人は、ヒメサユリを見に行こうかな、とすぐに返信がありました。大震災の影響で、家の中はかなりひどい状況だったようです。今はまた原発の影響で大変なことと思いますが、自然を大事にする人というのは、どんな時でも心の中に花を咲かせているのだな、と思いました。
福島県南郷村のヒメサユリの自生地は、一般に開放されるようになって時間が経ちますが、今はどのように変わったのか、本で紹介した者としてはいささか気がかりです。
みかん
2011/06/17 22:45
今日18日やっぱり出かけてきました。みかんさんの写真に刺激されて。私の野の花で一番好きな花のササユリに出会いに。今とても豊かな気持ちです。ただ、以前のように山を歩いていて、突然出会った感動は、残念ながら味わえませんけれど。
今日実際に見てきて、写真を拝見してまたまたあの場所の花に出会っているように感じています。二度おいしさを味わっています。
koniku
2011/06/18 23:01
konikuさん こんにちは。
ササユリが大好きという人が多いですね。花の季節になるとみかんも会いたくなる花のひとつです。こちらに移り住むまでは、東京から日帰りで花の撮影に来ていました。今は比較的身近で見ることができます。個体数は決して多くはないのですが。明日もササユリの追っかけの予定です。
みかん
2011/06/19 15:38

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