みかんの花日記

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zoom RSS 金花茶(キンカチャ)

<<   作成日時 : 2011/02/19 16:05   >>

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   今の季節、ひと雨ごとに確実に春がやってくる。

   きょうは二十四節気のひとつ、雨水である。

   雪は雨に変わり、凍てついた大地の氷は解けて、水となって土を潤す。

   陽気は地上に満ちて、人の心までが浮き立ってくる。

   梅まつりがはじまったと聞いて、近くの梅林に出かけてきた。

   早咲きの「冬至」や「寒紅梅」は花盛りだったが

   他の品種はつぼみがほころんできたばかり

   例年より開花はかなり遅れている、と感じた。

   梅の木の根元のタンポポやオオイヌノフグリの花も

   やっと咲き出してきたばかりであった。

   人込みを避けて、温室の中に入ってみたら、思わぬ花に出会った。

   金花茶である。




   
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   ひと昔前に大騒ぎされた花である。

   ツバキの花には黄色い色がない。

   ところが中国の山奥で黄色の花を咲かせる椿が見つかったのである。

   厳密に言うと椿というより茶に近いものだったのだが。

   日本の茶の木の花は白いが、中国の奥地のものは黄色で、茶の花より大きかったのである。

   たくましき園芸業界がこれを放っておくはずもなく、発見されてから数年後には日本で苗が売られていた。

   恐るべし、の商魂である。

   ちなみに椿も茶もツバキ科ツバキ属で、植物的にはどちらも同類なのである。




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   その後、中国の奥地には学術調査隊が入り、より詳しいことがわかってきた。

   黄色い花をつける椿は全部で10種類あり、そのどれもが広西チュワン族自治区と雲南省のベトナム国境近くに

   集中して自生していたのである。

   茶の仲間なので、どの種類も花が小さく、観賞に値するほどのものではなかったが、その中で金花茶だけが

   花が少し大きかったのである。

   金花茶は学名を Camellia chrysantha var. chrysantha (カメリア・クリサンタ・クリサンタ) という。

   茶の仲間なので、花は一重、やや筒状に咲き、花びらが開くと反り返る性質がある。

   花の直径は5センチほどである。

   自生地そのものが暖かい低山地なので、日本では温室で栽培されている。




   
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                       この画像のみ商売用のデジカメで撮影
                       クリックして大きな画面でどうぞ




   最近はあまり話題になることが少なくなってきたが、代表的な植物園ならば、どこでも栽培していると思う。

   数年前に名古屋の東山動植物公園を訪ねた時も、温室の中にぽつんと置かれていて、花を咲かせていたが

   人が群がっているほどではなかった。

   新聞やテレビなどのマスコミが、○○で○○の花が咲きました。などと報道すると

   人々はどっと集まるが、こんな報道はむしろ迷惑で、花を観賞するなら静かなほうがいい。

   目立たない所に置いてあったこの花の鉢植えを、係りの方にお願いして

   撮影のために少し移動してもらって撮影していたら、チラホラと散策する人たちが集まってきて

   私の撮影に支障をきたすほどだった。




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   右の葉の画像を見ると、ツバキとは違うチャの仲間であることが良くわかる。

   光沢もそうだが、葉の表面に皺がよるのである。

   葉の幅や長さはチャよりもはるかに大きく、長さは20センチほどもある。

   お茶の原料となる日本の茶の木も、この金花茶と同じように、ふるさとは中国南西部から

   ベトナムにかけてが原産である。

   ベトナムの茶は日本のものより花がやや大きい。




   
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   葉と花のバランスなど、決して洗練されたとは言いがたいが、原種には、原種だけが持つ

   強さや優しさがある。

   はんなりとした、やさしい色の金花茶に、ついつい夢中になって、本来の目的の梅の花より

   ずっと多くのシャッターを押した。

   温室の中のせいもあるが、撮影を終えると、すっかりと汗ばんでいた。

   ひと通りの撮影を終えてから、あっそうだ、これブログネタにしようと、携帯を取り出したのは

   すべての撮影を終えた後だった。













   撮影は2011年2月16日 愛知県知多市の佐布里池公園で

   1枚の画像をのぞき、撮影は携帯電話についているカメラで撮っています。

   クリックすると画像は大きくなります。

   おまけ画像

    本来はこちらのウメの花がメインのはずだったのですが。


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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
 みかんさん、みなさん、こんばんは。宮本@神奈川です。キンカチャの記事を拝見し、思わず立ち寄ってしまいました。

 みかんさんもコメントされているように、この仲間は、日本の研究者などにより、近年、多くの新種が発見されています。じつは、わたしの師匠である箱田直紀先生もその1人として、東南アジアでの新種探索やカメリア属との種間雑種の育成に取り組まれてきました。ベトナムで先生が発見されたC.hakodaeは、濃黄色の大輪花をつけ、種小名には先生の名前が冠されています。

 キンカチャについては、次のSummaryが参考になるかと思いますので、ご興味をもたれた方はぜひご一読ください。

○黄花ツバキの系譜と育種の現状
http://www.keisen.ac.jp/extension/research/gardening/pdf/e3_hakota.pdf

 ところで、昨年末ご案内した「今年出会った花ベスト集」については、わたしのHPの画像掲示板に投稿するかたちで募集させていただき、先日、全作品を取りまとめの上でHPにアップしました。こちらもごらんいただければうれしく思います。

○2010年版・今年出会った花ベスト集
http://www.wildplants.sakura.ne.jp/bestflowers2010.htm
宮本
2011/02/19 20:27
金花茶の新芽で作ったお茶は無いのかな。
飲んでみたい。(^o^)/
アライグマ
2011/02/19 23:36
おはようございます。

3年ほど前にキンチャカの木を買って地植えにしましたが、見事に失敗しました。
「大丈夫ですよ、地植えでもーー」なんていう売り手の言葉を信じて(苦笑)

本当に一雨ごとに暖かくなり、畑の花壇も野草部門は小川の側なので土が見えてきました。
何が最初に咲いてくれるかと楽しみです。
さなえ(花の庵)
2011/02/20 06:09
宮本さん こんにちは。
「黄花ツバキの系譜と育種の現状」拝見しました。ベトナム産も含めると50種あまりもあるというのにはちと驚きました。学者の考え方にもよりますが、かなり整理が必要な気がします。種をどのように捉えるかによっても違ってきますが、黄花種については整理がまだきちんとできていない段階なんだと、そう思いました。精査すればまだ新しいものが出て来る可能性も高いですね。

2010年版今年出会った花ベスト集のまとめ、ご苦労様でした。
再度拝見しましたよ。このようにまとめるとまた違った形で眺められますね。今年も是非続けられますようお願いいたします。
みかん
2011/02/20 13:54
アライグマさん こんにちは。
多分自生地付近の少数民族の間では、独特のお茶が作られているかも知れませんよ。だって、緑茶も紅茶もウーロン茶も、みんな同じ茶の葉を使って作るのですから。
みかん
2011/02/20 13:59
さなえさん こんにちは。
雪の降る地域での地植えは、少し無謀でしたね。鉢植えにして冬は家の中に持ち込めば、管理できなくはないかも知れません。
さなえさんの花畑も、いよいよ地面が見えてきたようですね。これからは春が駆け足でやってくるのでしょうね。楽しく嬉しい発見が、日に日に多くなることと思います。
みかん
2011/02/20 14:08
キンカチャが発表されたときに週刊誌(アサヒグラフ?)に載っていて購入したことを思い出しました。
仙台市の園芸センターにもあったのですが、ここ数年ニュースにならないので枯れてしまったのかもしれません。一度しか見たことがないので毎年注目しているんですけど。
最近仙台の園芸センターは手抜きしているんじゃないか、と思うことがあります。
ヒスイカズラでも植えてくれたら良いのに、と思います。
aoikesi
2011/02/23 14:11
aoikesiさん 今晩は。
最近はどこの植物園も人員削減などで大変のようですね。特に生き物相手の仕事は、水遣りなどのほか、並々ならぬ苦労もあるようですよ。
ヒスイカズラはつくば実験植物園では、毎年見事に咲かせているようですよ。私もここで撮影しています。
みかん
2011/02/24 01:12

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