みかんの花日記

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zoom RSS 再び花の伊吹山

<<   作成日時 : 2010/08/11 13:48   >>

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   花の最盛期はすぎているのだが、伊吹山の頂上付近には画像のようなアザミが多い。

   刺が鋭く、茎の白毛が多い。ノアザミと区別しない学者もいるが、ノアザミが石灰岩地に適応した変種で

   ミヤマコアザミと呼ばれる。伊吹山の固有種である。

   伊吹山には、日本ではここだけにしか生えていない固有種がいくつかある。

   これから花の最盛期を迎えるルリトラノオはその代表である。




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   水滴をつけた鮮やかな紫色の花穂はよく目立つ。

   貼られたロープより登山道の方に逃げ出して咲いている場所もある。

   後ろでおばさん達の話し声がする。

   「ルリトラノオの葉は対生しているのよネ」

   「これがそうかしら」

   オイオイ確かにそうだけど、

   二人が見ている花はクガイソウである。

   葉が対生している、という意味がわかっていないらしい。

   大きなお世話なのだが、それだけの知識があるなら、その花は違うでしょう、と、言葉が出かかったが

   「その花はクガイソウです。葉のつき方が車の車輪のように輪生しているでしょ」と声をかけて

   すぐ近くに咲いていたルリトラノオを教えてあげる。




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   そのおばさんいわく 「私、花の名前はわかるんだけど、実物と一致しないのよネ」 とのたもうた。

   とっさに山と渓谷社で植物の本を編集していたフリーのKさんのことを思い出した。

   彼女も知識から入った人で、植物の名前はよく知っているのだが、山を一緒に歩くと実物と名前が一致しないと

   いう面白い人だった。若くして亡くなった惜しい人である。

   伊吹山では、よく似たルリトラノオとクガイソウが隣りあって咲いているので、

   両方を比べて見分けるのに便利である。

   慣れてくれば花の色だけでも区別できる。ルリトラノオの方がはるかに色鮮やかなのである。




   
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   ところで上の画像だが、少し違って見えないだろうか。

   山頂付近の風当たりの強い草原では、クガイソウの草丈が低く、花穂が直立気味になるものがある。

   かつてはイブキクガイソウと呼ばれていたタイプである。

   今でこそクガイソウの風衝草原タイプとして区別することはないが

   かつてはこれも伊吹山の固有種と考えられていたのである。




   
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   「お父さんこれ見てみて、これ花よ。花が咲いているのよ」

   とシュロソウの黒っぽい花を引き寄せて、ビックリしているお母さんがいた。

   上の画像は少し明るめに写しているが、シュロソウは黒っぽいエンジ色の花なので

   植物に興味のある人でないと、花のように見えないのかも知れない。

   シモツケソウやコオニユリのように派手な花ばかりではないのである。




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   メインのコースからは外れるが、木の下いちめんにキヌタソウが咲いていた。

   ひとつひとつの花はとても小さいのだが、これだけ群生していると、かなり目立つ(上左画像)

   だが、多くの人が歩く西遊歩道沿いにも沢山咲いているのだが(上右画像)、目を止める人は少ない。

   伊吹山には沢山あるが、他の山ではそれほど普通に見かける花ではない。

   私は伊吹山に登るたびに、必ずカメラを向ける花でもある。




   
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   クサフジは他の草に蔓でからんで伸び上がってくる。

   葉の先端にそれ専用のマキヒゲを持っているのである。イブキノエンドウやキバナノレンリソウなど

   伊吹山ならではの植物達も、これとまったく同じ方法で伸びだしてくるが

   花はすでに終わっている。

   この日はキバナノレンリソウの最後の1輪を、たったひとつ見つけただけだった。




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   オトギリソウの仲間は、ちょっと分類が厄介である。

   外見だけで区別できるものもあるが、葉や萼にある明点や黒点の有無、その位置などを調べないと

   正しい名前がわからない。

   伊吹山には頭に何もつかないオトギリソウもあるが、上の2枚の画像は

   葉の全面に黒点が散らばっていたので、多分、イワオトギリだと思う。

   この植物については、同定に今ひとつ自信がない。

   濃霧に閉ざされていたこの日、私のケイタイカメラはメモがわりに

   多いに活躍した。

   ついに最後までデジカメの出番はなかったが、それなりに楽しめた。

   霧雨のために花を開かない植物も多くある。

   またカワラナデシコのように、花びらが濡れてしまうと、誠にみすぼらしくなってしまうものもあるので

   カメラを向けることをためらってしまう。




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   頂上のお花畑をひと回りして、天気が悪いので車の中で昼食をとり

   昼過ぎには駐車場を後にした。

   少し下って、いつものお気に入りの場所に車を止めて、最後に写したのが上の2枚である。

   左のカワラナデシコは、天気が良ければ素晴らしい写真になったはずである。

   右はイブキボウフウ。これから最盛期を迎えるセリ科の花である。





   リクエストに応えて伊吹山の残りの画像をお見せしたが、今ひとつパッとしないブログになった。

   これでは肝心の本人が納得できないので、最後にここ数年のうちで最も素晴らしかった年の

   伊吹山お花畑の画像をお見せして

   最後の締めとしたい。




   
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   画像はクリックするといずれも大きくなります。

   最後の画像をのぞき撮影は2010年8月4日 滋賀、岐阜、両県にまたがる伊吹山で。

   最後の画像のみデジカメで撮影。これ本業用です。素敵でしょ。よろしかったら壁紙にどうぞ。

   撮影はいつものケイタイカメラです。

   

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コメント(19件)

内 容 ニックネーム/日時
みかんさん、こんにちは!
ブログ開設三周年おめでとうございます。
そういえば、Yasukoさんの掲示板で公表されていたように記憶しています。
あれからもう三年も経つのですね!
先日のヒマワリをPCの壁紙に使わせていただいていますが、娘もすっかり気に入り「この壁紙どうしたの、すごく綺麗だね〜〜?」と、珍しく関心を示してきました。すかさず自分のPCにもダウンロードして使っているようです。ありがとうございました。最後の画像は一昨年のものでしょうか?シモツケソウも素敵ですね!

毎年、夏の伊吹山に登りルリトラノオと一面のシモツケソウを見てみたいと思いながらこの時期はつい標高の高い山へと誘われてしまいます。
猛暑の今年はなおさらです。
こんなに暑くててもシモツケソウの開花は遅れ気味なのですね!
まだ間に合いそうですね^^

fu-co
2010/08/11 14:32
fu-coさん 今晩は。
夏はやっぱり高い山がいいですね。せっせと高山に通われているfu-coさんがうらやましいです。
最後のシモツケソウの群落の写真は2008年8月2日の撮影です。このお花畑は山頂付近のものです。この年は特に凄かったですね。
今年はシシウドやメタカラコウなどの花期が微妙にずれているので、このような百花繚乱のお花畑にはならなかったのでは、と思っています。実はきょう伊吹山に行く予定をしていたのですが、台風が接近しているようなので中止にしたのですが、当地は積乱雲がまばゆい夏空でした。遅れていたシモツケソウも、そろそろ終盤かと思います。
みかん
2010/08/11 18:01
みかんさん、こんばんは。
リクエストにお応え頂き有り難うございます。(^^)
ノアザミの変種でミヤマコアザミというのがあることも初めて知りました。
野山を自由に出歩けないので私も図鑑を黒くなるまで眺めて楽しんでいました。
名前は知っていても実物はほとんど見たことがないのが多く小さな花になると識別は難しく見間違えることも多々あります。(^^;)
知らないお花の撮ってきた映像を図鑑や検索で何度も何度も見比べて細かく観察して同定していますが自信のないことが多いです。
クガイソウの葉は輪生でルリトラノオの葉は対生としっかり覚えておきます。(^^)
最後の花野は夢の世界のようですばらしいですね。♪
アザミの歌
2010/08/11 20:21
アザミの歌さん 今晩は。
ハイ、たいした画像は残っていなかったのですが、皆さんのリクエストにお応えしました。ブタもおだてりゃ、の口かも知れません。あはは
ほんとはもっと見せたかった菅平の画像が沢山あったのですが、またまたお蔵入りしそうです。あまり花期がすぎてしまうと、ブログの記事としてはそぐわない気がしているからです。
最後の画像は皆さんへのプレゼントです。1枚くらいはビックリする画像がないと、見に来てくれた方に申し訳ない気がするのです。サービス精神も旺盛でしょ。(笑)
みかん
2010/08/11 20:48
ルリトラノオの青い花が好きです。でも、行く時期が悪いのか、なかなかいい個体に会えません。
ところで、クガイソウもルリトラノオも、新分類ではオオバコ科になるのですね。
オオバコ科の概念がうんと広がって、旧ゴマノハグサ科の一部がごっそり移動したと考えれば、当たらずとも遠からずでしょうか。
きれいな花が咲くいろんな属が含まれるのに、いちばん地味な?オオバコが科の名前になっているのが、ピント来ない原因かも。
(例えば、ヨモギ科にキクやタンポポが含まれる、と言うようなもの?)
ほととぎ
2010/08/11 22:38
σ(^^;)が行った2006年の7月31日、8月1日はやはり霧が・・・・・
でも、時々霧がサーーッと晴れるときがあって・・・
ルリトラノオはとうとう会えずじまいでした。
いつかで会えるかなーーーールリちゃん。(^o^;)
そういえば登り口付近に自分で作ったらしき花の図鑑を露天販売している変なおじさんが居た。
(/||| ̄▽)/

> 「お父さんこれ見てみて、これ花よ。花が咲いているのよ」
シュロソウの花に気が付く人は確かに少ないかも。
σ(^^;)は伊吹じゃないけどアオヤギソウに出会ったときのほうが驚いたけど。
(* ̄0 ̄)/ ほよーーー
アライグマ
2010/08/11 22:49
みかんさんは「パッとしない」なんて書かれていますが,私には充分…もう,涼しさと心地良さが感じられる画像ばかりです。
ありがとうございます。

シュロソウやアオヤギソウに出会うと,ついつい花ばかり激写してしまって,下の,草陰に隠れている葉をいつも観察し損ねています。

(Kさん,数年会っていないうちに,他界されてしまって,残念です)
はるこ
2010/08/12 00:31
みかんさんおはようございます。

私の伊吹も見ていただきありがとうございます。
そして、残りの画像もありがとうございます。
同じ日にのぼり、みかんさんが悪天候の中でどんな花に目をとめられたか
見てみたいと思いました。

キヌタソウは私もいつも撮ってます。
小さな花は線香花火が、パッパッと・・のようで愛らしいといつも感じています。

私も知識から入り実物を見るのは、ずっと後になってからでした。
でも野草の本でいつも見ていた花に実際に出会えると、嬉しくてたまりません。
伊吹に登るときは、いつもドキドキしています。

最後の群落の年は、私は初秋のサラシナショウマやトリカブトの頃に行ったようです。
さなえ(花の庵)
2010/08/12 05:50
すばらしい花々ありがとうございます。

1944発行北岳の花、イブキトラノオ、イブキジャコウソウの
写真も大好きです。

しずか
2010/08/12 09:11
発行日を打ち間違えました。訂正をお願い致します。

1994です。申し訳ありません。
しずか
2010/08/12 09:20
ほととぎさん おはようございます。
ルリトラノオは8月上旬から中旬にかけてなら、西遊歩道のどこでも目にすることができますよ。今頃がいちばん綺麗な季節ですね。
コマノハグサ科は新分類ではオオバコ科に移行しましたが、確かにオオバコというのは日本では地味な印象ですが、ヨーロッパなどではピンクの美しい花があったりして、これがオオバコ、と逆にビックリしますよ。科名となっていたゴマノハグサだって、個体数は少ないし地味な花ですよね。でも、花の構造自体が科を代表する作りなのでしょうね。
みかん
2010/08/12 10:08
アライグマさん おはようございます。
上のほととぎさんへのコメントにも書きましたが、ルリトラノオは伊吹山の固有種ですが、個体数は多いです。季節さえ変えれば必ず出会えます。

アオヤギソウにビックリですか。みかんも多分はじめて見た時は驚いたのでしょうけど、緑色の花も結構ありますからね。アッシは良く知っているつもりでいたタケニグサの花をアップにして写した時に、ウッソー〜〜こんな形をしていたのかい、とビックリしました。
みかん
2010/08/12 10:17
はるこさん おはようございます。
やさしいですね。そんな風に言っていただくと、また木に登ってしまうかも知れませんよ。あはは
人間は褒められると、ついついその気になってしまいます。
みかん
2010/08/12 10:21
さなえさん おはようございます。
台風の影響か、きょうは朝から雨がしとしとで涼しいです。みかんは人一倍の汗かきですが、暑いのはまだガマンできます。寒い方が苦手です。さなえさんは暑さが苦手のようですから、充分ご自愛くださいね。
キヌタソウの花を線香花火に例えて、パパッと、全く同感です。実はそう書こうかな、と思っていたのですよ。さなえさんの画像を見ていて、やはり山の天気は変わりやすいのだ、とつくづく思いました。
みかん
2010/08/12 10:30
しずかさん おはようございます。
1994年発行の「北岳の花」ですか、じつはあれはバーゲン品みたいなもので、値段を下げたリニューアル版なんですよ。扉に使ったキタダケソウはお気に入りですが、元は1988年に発行された「北岳のお花畑」という写真集です。
自分の著書の中では、随分と力を入れて丸2年間山小屋にこもりましたから、印象に残る作品集です。あの写真集で「ヘェーッ、永田さんて花だけでなく山岳写真も撮るんだ」と山と渓谷社のある重役さんから言われました。
ヤエザキキタダケソウを発表したのも、あの写真集がはじめてです。今ではすっかり定着したトラバース道という呼び名も、私が名付け親なんですよ。
みかん
2010/08/12 10:58
続きの画像ありがとうございます。
雨の伊吹山 素敵ですね。華やかなお花畑もいいけれど、視界の悪い中で行き合う花は愛しさが感じられるのではないでしょうか。シュロソウ、クサフジ、足元をぬらす小さな花など等。
イブキボウフウはこちらの物と違って随分葉が繊細なのですね。
ケイ
2010/08/12 17:46
ケイさん 今晩は。
イブキボウフウの葉は、個体差があり、画像のようにかなり幅の細いものから、やや幅の広いものもありますが、平均的には細いものが多いようです。
しっとりとした風情はそれなりに良いのですが、やはり今の季節はスカッと晴れて欲しかったですね。
みかん
2010/08/12 19:57
みかんさん、こんばんは。
伊吹山の花々楽しく拝見させていただきました。ありがとうございました。人の多いところが苦手なこともあって敬遠していましたが、いつか歩いてみたいと思いました。
「オトギリソウの仲間は、ちょっと分類が厄介」とおっしゃっているので、特にガクや葉に注意して観察することを心がけたいと思います。

北岳のトラバース道の命名がみかんさんとは知りませんでした。自然に口から出てくるぴったりの名前だと思います。しずかさんのコメントへの返事で紹介のあった「北岳のお花畑」を中古でしたが手に入れることができました。もちろん写真も魅力的ですが、北岳の四季と花という2ページは北岳の花の魅力をダイナミックに伝えてくれているように感じました。
ridge_line
2010/08/14 22:25
ridge_lineさん おはようございます。
まだ中古でも「北岳のお花畑」が手に入りましたか。値段を下げた普及版と違って、表紙や扉、後付の文章などが全く違うのですよ。著者としては、こちらを見てもらうのが一番嬉しいですね。ありがとうございます。
もうあの頃のような情熱も体力もありませんが、まだまだ高山には登りたいと思っています。若い頃のような登山はできませんが、歳相応の登り方があると思います。無理をせず、のんびりゆっくりの、マイペースの登山を続けたいと思っています。
みかん
2010/08/15 10:49

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