みかんの花日記

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zoom RSS 菅平の夏の花 7    イケマ

<<   作成日時 : 2010/08/20 23:00   >>

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   変な名前だが、イケマというのはアイヌ語である。

   『大きな根』とも『神の足』の意味とも言う。

   イケマの太い根は牛皮消根(ごひしょうこん)と呼び、かつては強心利尿薬として使われたが

   現在ではむしろ有毒植物として扱われ、漢方では用いないという。

   アイヌ民族は植物をはじめ、自然のものを上手に利用する民であった。

   アイヌ語由来の地名は、今も北海道に多く残っている。




   
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   イケマはアイヌの民が利用したように、北海道から

   本州、四国、九州と、日本に広く分布している。

   山地の林縁などに生えるツル植物である。

   かつてはガガイモ科に分類されていたが、DNAによる新分類では

   キョウチクトウ科カモメヅル属に変更になった。

   どこに生えても旺盛に繁茂し、こんもりとした藪をつくる。




   
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   花は葉の付け根から伸びだし、小さなブーケのようにまとまって咲く。

   球のように丸く咲くのが可愛い。

   まん丸だったつぼみは、開くと星型になる。

   白い花びらのように見える部分は副花冠、黄緑色で反り返る部分を花冠と呼ぶ。

   下の花のアップ画像をクリックすれば、花の構造がよくわかることと思う。

   蜜のせいだろうか、花にはアリがよく集まっている。




   
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   緑色の花冠は、花が開いてしばらくすると、反り返るのが普通だが

   中にはこの花冠が、時間が経っても反り返らないものがあり、タンザワイケマと新称された。

   神奈川県植物誌1988の編纂をしている時に、丹沢を担当していた城川四郎氏がそのことに気付き

   色々と標本を調べて見ると、神奈川県の丹沢周辺のものはすべて花冠が反り返らないことがわかった。

   丹沢山塊が分布の中心だが、ぽつんと離れて三浦半島の先端からも標本があがっている。

   このように、普段同じように見えていても、よく調べると微妙に違っていたりする。

   まだまだこのような例は植物には多くあるかも知れない。

   細部まできちんと観察することは大事なことである。




   
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   撮影は2010年8月1日 長野県奥志賀高原  2010年8月2日 長野県菅平高原

   画像はクリックすると大きくなります。

   撮影はいつものケイタイカメラです。

   明日につづく。

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コメント(8件)

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みかんさん、おはようございます。

毎日、菅平の夏の花を、今日は何が出てくるかと楽しみにしています。
星の数ほどあるブログやホームページの中で、義理ではなく、次の更新はなんだろうと思えるサイトはそう多くはありません。

イケマはアサギマダラの食草らしく、この花の近くに行くと、こちらではアサギマダラが見られます。
小さなブーケのような花をつけるイケマは、たくさんの花をつけるのにかかわらず、うるさい感じがしないのを気に入っています。

なかなか細部まで観察が行き届かず、あぁ可愛いな、美しいなと感情脳ばかりで、反省仕切りですが、それぞれの持ち前があって゛(6 ̄  ̄)ポリポリ
さなえ(花の庵)
2010/08/21 04:54
 こんにちは。
 タンザワイケマ,初めて聞きました。この前撮ったイケマは花冠が反り返っており,タンザワイケマとの違いが分かりました。ありがとうございました。
 ところで,今後出てくる図鑑は新分類を採用していくのでしょうか。あまりにも違いが大きくて図鑑が引けない事態になりそうです。
kuwachan
2010/08/21 11:45
さなえさん こんにちは。
書き込みの時間を見ると、さなえさんはいつも早起きですね。
イケマやキジョランはアサギマダラの食草としても有名ですね。まだ渡りの季節には早いですが、アサギマダラは高原では圧倒的にヨツバヒヨドリの花に吸蜜に訪れます。ヨツバヒヨドリとの相性が抜群のようです。
ところでアサギマダラを呼び寄せる方法を知っていますか。白いハンカチをかざして、クルクルと廻すと蝶が集まってきます。蝶にマーキングするためには、こんな裏技もあるのですよ。

花を楽しむのに、これが正しい、という方法はありませんが、みかんは五感を使うのはとても大切なことだと思っています。花を見て、匂いを嗅いで、手で触ってみる。少なくとも視覚、嗅覚、触覚、の3感くらいは使ってほしいなぁ、と、機会があるごとに話しています。
みかん
2010/08/21 12:44
kuwachanさん こんにちは。
DNAによる新分類と言うのは、今までのエングラーだとかクロンキストだとかの分類とは異なり、より精度の増した分類方法なので、好むとか好まざるとかに関係なく、これに従わざるをえない分類方法なのです。
ですからこれからの図鑑は、当然新分類を採用したものになります。日本では長いことエングラーによる分類が支持されていて、ほとんどの図鑑がそれに準じてきましたが、これからは新分類が最も時代に即したものとなります。
私も戸惑いながらも、新分類へと頭を切り替えています。
みかん
2010/08/21 12:59
みかんさん、こんばんは。

白いハンカチをかざしてくるくると回す裏技、知りませんでした。
良いことを教えていただきましたので、今度やってみようと思います。

かっては、ヨツバヒヨドリに何頭ものアサギマダラが集まっているのを、山道でよく見かけましたが、ここ数年、ヨツバヒヨドリが咲くかなぁと思う頃草刈にあいますので、めっきり見る機会が減ってしまいました。
秋が深まると我が家の畑の花壇のフジバカマに来てくれます。

手で触ってわかることもあるのでしょうね。
私は草花を生けていますので、いろいろな水揚げ法で水をあげますが
生けるときに、人の体温が花に伝わらない内に生けるとしています。
その方が少しでも長持ちするからなのですが、長い間の習性が身につきすぎて
触覚は無しでした。

考えてみれば切った花ではないので、触って確かめればいいのだと、不覚にも今思いました。
さなえ(花の庵)
2010/08/21 20:51
さなえさん たびたびありがとうございます。
自然と長く付き合っていると、裏技も色々と覚えます。ホタルを呼び寄せる技とか、実験してみるとビックリするようなことが結構ありますね。

植物を認識する上で、触ってわかることは随分多いのです。例えば菅平の夏の花8で紹介しているカセンソウと良く似たオグルマとの違いなどは、葉に触れば違いは一目瞭然です。同定のポイントを確認することは大事ですが、触覚だけですぐにわかる。こんな便利なことはありません。実物に触れられるチャンスは多いに活かしたいものです。
みかん
2010/08/22 09:41
イケマ、確かに変な名前だなと思っていましたが、アイヌ語だったんですね。
日本語の起源の名前は、どこかに残っていないのかな?

新分類では、ガガイモ科は、そっくり、キョウチクトウ科に編入されたんですね。でも、もし、最初からそう覚えたら、それほど違和感がないようにも思います。
確かに、慣れ親しんだ科がなくなったり、大移動したり、新分類には頭の切り替えが必要ですが、覚えてしまえば、人為的な部分が残るエングラーより、しっくりくるんじゃないでしょうか。
ほととぎ
2010/08/23 21:33
みかんさん、こんにちは。菅平は同じ頃行っていたので次はどんな花が登場するかワクワクしています。自然史博物館で植物整理のボランティアをしています。膨大な数の押花標本がありますが、これが役立つことがあるのか?と思うことがありましたが、イケマのお話を読んで標本が大切なものだと分かりました。博物館の事情で今はお休み状態ですが、再開されたら今までとは少し違う目で標本を見てみたいと思います。
みえ
2010/08/24 10:13

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