みかんの花日記

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zoom RSS     コオニタビラコ

<<   作成日時 : 2010/03/22 11:56   >>

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   コオニタビラコは水田雑草である。

   稲作とともに日本にやってきた史前帰化植物と考えられている。

   水田と強く結びついていて

   生える主な場所は水田である。

   湿り気があれば水田の土手や小川のほとりといった場所にも生えるが

   生育場所は田んぼの中である。




   
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   稲の切り株の根元などに生える。

   水田によっては一面にはびこっている所もある。

   田起しがはじまる前までの短い期間に花盛りとなる。

   レンゲやスズメノテッポウなどと同じように、やがては水田の土の中にすきこまれる運命にある。

   だから、春先の短い間に花を咲かせて種子を稔らせ、種をばらまかねばならない。

   そのためか、花が咲き出すとアッという間に花盛りとなる。




   
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   名前の起りは、オニタビラコという植物に似て、それよりずっと小さいためにコ(小)が付いたのだが

   ひとつひとつの花はオニタビラコより大きい。

   といっても花の直径は1センチほどなのだが。

   だが、春先の水田では結構目立つ存在でもある。

   同じ倍率で撮った花を並べてみる。




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   左がコオニタビラコ、右がオニタビラコの花である。

   左画像のコオニタビラコの方が花が大きく見えるのは、ひとつひとつの花びらが大きいせいかも知れない。

   コオニタビラコはキク科ヤブタビラコ属である。

   タンポポの花などもそうだが、植物学的な見方をするならば、この花びらの1枚1枚がひとつの花なのである。

   だから上の左画像のコオニタビラコの花は1輪ではなく、実は9輪の花が咲いている、ということになる。




   
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   コオニタビラコはただ単にタビラコの名前で呼ばれることもある。

   漢字で書けば田平子である。

   上の画像を見れば納得していただけるだろうか。

   水田に生える姿がそのまま名前になったようである。

   このようにコオニタビラコは水田に葉を水平に広げる特徴ある姿をしている。

   特に冬場のこの特徴がある姿は、ロゼットと呼ばれる。




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   上の2枚の画像は1月5日に撮影した冬のコオニタビラコのロゼットである。

   この状態を摘んで、春の七草として食べるのである。

   コオニタビラコは春の七草のひとつ、ホトケノザの正体でもあるのだ。

   以前のブログにも書いたが、ピンクの花が咲くシソ科のホトケノザは食べられない。

   春の七草のホトケノザとは、このコオニタビラコのことなのである。




   
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   花は株の中心から咲きだす。

   1輪が咲いたかと思う間もなく、またたくうちに沢山の花を咲かせるようになる。

   三寒四温の頃から咲き出したコオニタビラコは

   水田に水が張られる前までの、短期間にその全エネルギーを使い果たす。

   コオニタビラコは越年草である。

   秋に芽生えるまでは長い休眠期間に入る。

   水田にすきこまれることを計算に入れて、しっかりと独自の生活設計を立てているのである。

   種子は水田に張られる水を利用して陣地を拡大してゆく。

   コオニタビラコは水散布の植物なのである。



   
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   稲作とともに日本にやってきたコオニタビラコは

   水とは切っても切れない関係にある。

   水田という特殊な環境を生きる場所として選んだ、ちょっと風変わりな植物。

   稲作の休止期間だけを巧みに利用して

   細々と、しかし、したたかに生きているのである。












   画像はクリックすると大きくなります。

   大きな画面でも見てくださいね。

   今回はコオニタビラコの生活史について触れてみました。

   撮影は2010年3月17日 愛知県武豊町で

   冬のロゼットのみ2008年1月5日撮影

   いずれも、みかんのお気に入りの里山の水田です。

   感想をお待ちしています。

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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
昨年の今頃やっと野比でコオニタビラコを1株だけ見つけました。
しかし、コオニタビラコがスプリングエフェメラル状態とは。
((((((((^^; にあわねーーー
アライグマ
2010/03/22 20:58
見事に咲いていますね。
蕾も見えなかったものが4,5日のうちにあっと言う間に咲いてしまうのでビックリです。
こちらでも見頃になったと思うので明日にでも行って見ます。
周りの田んぼがもう耕されているので気になります。
やまそだち
2010/03/22 21:22
アライグマさん 今晩は。
コラコラそんなこと言うと、コオニタビラコが噛みつくよ。
スプリングエフェメラルではないけれど、生活はそれに近いですね。普通はどこでも沢山生えるものなんだけどね。
みかん
2010/03/23 00:21
やまそだちさん 今晩は。
咲きはじめると早いですね。見る見るうちに花数が増してゆきます。晴天だとよく目立ちますが、雨の日などは花を閉じているので、全く目立たなくなるのも不思議です。
田んぼが耕される前に、良い作品が作れると良いですね。
みかん
2010/03/23 00:26
みかんさん、おはようございます。
こちらの田んぼは皆、耕されていて見られないかもしれません。
「七草粥」の頃にホトケノザがコオニタビラコと知ったとき「あれっ!庭にもあるわ」と思って見てみると葉の感じがオニタビラコでした。(^^;)
まだコオニタビラコは出会って居ないような気がします。
みかんさんの映像で花(花弁)の数が9枚とわかりましたから見分けが着くようになりました。ありがとうございました。♪
是非探してみたいと思います。(^^)
アザミの歌
2010/03/23 10:24
今日は曇り空だったのですが,気になり行って見たら,見事に耕されていました。
昨日良いお天気だったので,耕したようです。
あとは晴れの日に家の近くのものに期待です。
やまそだち
2010/03/23 18:08
みかんさん、こんばんわ
コオニタビラコを探そうと思いましたが水田雑草ですもんねぇ。それでも河原などの湿った場所を探したのですがやっぱり駄目でした。
でもオニタビラコはどこから来たのか庭の棚の一番下の奥で花を咲かせていました。昨日草取りをしたのですが手が届かなかったのでそのままにしておいたのです。まさかここで書かれるとは思いませんでした。ヤブタビラコというのもあるらしいですがオニタビラコでした。
それにしても水散布というのは面白いですね。
人士
2010/03/23 20:39
みかんさん、はじめまして。
昨年末頃にこのblogの存在を知り、以来、過去の記事等も興味深く読ませていただいています。
3/22に、家の前の土手でコオニタビラコを見つけて撮影しました。図鑑とかnetの記事で調べてみたのですが、どれも簡単な説明で物足りなく思っていたところ、みかんさんが、この花を丁寧に取り上げてくださり、嬉しくなって書き込ませていただきました。ありがとうございました。
れい
2010/03/23 22:13
アザミの歌さん 今晩は。
コオニタビラコの花びらの数ですが、アップの画像の花がたまたま9枚だっただけで、これが標準というわけではありません。花びらの数を数えてみますと7〜10枚くらいのものが多いようです。
生育場所が水田だけ、と言っても良いような植物ですから、湿地以外に生えることは先ずありません。
みかん
2010/03/24 00:15
やまそだちさん 今晩は。
やはり耕されていましたか。残念でしたね。コオニタビラコは日本以外では、朝鮮半島や中国に分布しますが、面白いことにカリフォルニアの水田にも帰化しているそうです。日本向けにカリフォルニアでは、日本以上に美味しいコメが作られています。
みかん
2010/03/24 00:22
人士さん 今晩は。
オニタビラコなら、マンションの7階の我がガーデンにもたくさん芽生えて、花を咲かせますよ。種子には冠毛がついていて軽いですから、7階くらいは風散布ですから簡単に飛んできます。ところがコオニタビラコの種子には冠毛がなく下に落下するだけです。そこで水田の水が重要な役割を果たすわけです。
みかん
2010/03/24 00:28
れいさん 今晩は。
ようこそお越しくださいました。コメント歓迎します。
お役に立つことがひとつでもあれば嬉しいです。身近な雑草と言われるようなものは、それほど詳しい解説がないものが多いですね。今は誰もが発信者となれますから、お粗末なブログも五万とあります。ネットの世界は玉石混交、その中から質の高いものを探し出すのも、やはり利用する側のレベルが試されるのだと思います。
かくいう私のブログも学者から見れば、なんじゃこれ、程度のものかもしれません。あはは
ともあれ、今後ともよろしくお付き合いくださいませ。
みかん
2010/03/24 00:37
 みかんさん、こんばんは。
 コオニタビラコの話、興味深く読ませていただきました。私の観察力不足だとは思いますが、こちらではなかなか見つかりません。オニタビラコはどこにでもあるのですが、コオニタビラコの方は少ないように思います。このあたりは二毛作地帯で冬から春は麦畑となり、乾燥状態だからでしょうか。でも、やっぱり私が気づかないでいるのかもしれませんね。
ペン
2010/03/27 00:02
ペンさん おはようございます。
二毛作地帯の水田で見ることは、先ず不可能だと思います。また冬場に完全に水を切ってしまう乾田では、先ず見つかりません。昔ながらの耕法でやっている水田だけに生きているような気がします。そのせいか最近では見ることが少なくなってきている植物のひとつです。
みかん
2010/03/27 08:57

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