みかんの花日記

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zoom RSS 梅花薫風   ウメ  その1

<<   作成日時 : 2010/02/22 23:09   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 7 / トラックバック 0 / コメント 8

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   多少植物にうとい人でも、ウメやサクラの花を知らない人はいないだろう。

   特に日本人にとっては、ウメは観賞の対象というよりも、保存食としての梅干しとして

   なくてはならないもののひとつになっている。

   花を観賞するために作られた多くの品種もあるが、ウメの実を収穫するための栽培が多い。

   梅の名所は各地にあるが、その多くが果実を利用するために栽培されていた。

   例えば水戸の偕楽園、ここは徳川斉昭が藩の財政の一助とするために、梅の生産量を増やすために

   多くの木を植えたのである。

   初夏に稔る青い実は果実酒としても利用されるが、メインはやはり梅干しとしての用途だろう。

   最近の梅干しは減塩だったり、ハチミツを混ぜたりで食べやすくなっているが、

   梅干しと聞けば、即座に口の中にジーンと酸味が広がるほど、すっぱいのが普通であった。

   塩がたっぷりと効いた梅干しは、100年以上も持つのである。




   
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   梅の花が咲き出すのは、まだまだ寒さが厳しい寒中である。

   咲きはじめた花に雪が降り積もることも珍しいことではない。

   寒さの厳しい中で、たった1輪だけ咲き出した花を嵐雪はこう詠んだ。

        「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」

   あまりにも有名な1句だが、春浅い情景を巧みに捉えている。




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   畑の側に植えられていた梅の木が4分咲きほどになっていた。

   梅の実を収穫するためのものだが、今の季節、側を通るとどうしてもカメラを向けたくなる。

   枝振りの良いこの木は、毎年のように撮影の対象になっている。

   先年、この木の側に車を停めて撮影していたら、後からきた車も側で停まった。

   同じようにケイタイのカメラを向けたので笑ってしまった。




   
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   梅の花は1輪が咲き出すと、つられるように2輪3輪と花数が多くなってゆくが

   寒さを用心するように、ゆっくりと、ゆっくりとほころんでゆく。

   桜のように一気にパッと花開くことはない。

   あたかも三寒四温の季節に歩調を合わせているかのようでもある。

   そして、馥郁と香る。

   春の到来を告げる匂いである。




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   ウメは中国が原産と考えるのが一般的な説である。

   日本への渡来は7世紀の後半ではないかと推測されている。

   というのは古事記や日本書紀には全くその名前が登場しないのだ。

   ところが万葉集の時代になると、なんと一挙に118首にも及ぶウメの歌が登場するのである。

   「今日降りし雪に競いてわが屋前(やど)の 冬木の梅は花咲きにけり」 大伴家持

   「我が園に梅の花散るひさかたの 天より雪の流れくるかも」 大伴旅人

   「わが背子に見せむと思いし梅の花 それとも見えず雪の降れれば」 山部赤人

   などなど、まだ雪の降る季節なのに凛として咲くウメの花は、万葉人の心をいたく刺激したらしい。

   当時のウメは白梅のみで、紅梅が登場するのはずっと後のことになる。




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   梅といえば天神様、天神様といえば菅原道真である。

   延喜1年(901年)大宰府に左遷されることが決まった菅原道真は、庭の紅梅に名残りを惜しんで

   「東風吹かば匂いおこせよ梅の花、あるじなしとて春を忘るな」と詠んで筑紫へと向かった。

   ところがアラ不思議、大宰府に到着すると、なんと紅梅の一枝が飛んできて庭に根付いたという。

   これが今に伝わる大宰府神社の「菅公の飛梅」伝説である。

   現在のものは15代目の株と言われている。

   本来は紅梅のはずなのだが、いつの間にか白梅に変わっているのも不思議である。




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   観賞としてのウメは、元禄から文化・文政期にかけて大きな発展をとげた。

   今に伝えられている{冬至} {豊後} などの品種は、すでにこの頃には作られていて

   日本最古の園芸書として知られる「花壇綱目」(1681年)には、すでに53 品種もの記載がある。

   最後にウメの代表的な品種をいくつか紹介しよう。

   各地にある梅園などを訪ねれば、比較的よく植えられている品種である。




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          冬至(とうじ)                                    白難波(しろなんば)

   冬至の頃には咲き出す早咲きの品種。                   野梅系の早咲きの園芸品種。中輪。
   お正月用の盆栽に仕立てるのは、ほと
   んどがこの品種。




   
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                                鶯宿(おうしゅく)

                         花は大輪で気品がある。普通は八重咲き
                        なのだが、この木は若木のせいか特徴が
                        表れていない、樹勢によって随分雰囲気
                        が変わる花でもある。




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      雲の曙(くものあけぼの)                             八重茶青(やえちゃせい) 

    野梅系の園芸品種。中輪早咲き。                      早咲きで大輪。花の色は乳白色。




   
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                               白加賀(しろかが)

                         実梅の代表的な品種。関東地方で
                         栽培されている白梅の多くはこれ。












   長くなりそうなので紅梅系のウメは次回にまわします。

   画像はクリックすると大きくなります。

   撮影は愛知県半田市、知多市、三重県いなべ市で 2010年2月19日〜21日
   雪のウメのみ 2010年2月6日


 


   




   






   

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
今、近くの天神様に行ってきたら、ここで梅の話をしているのでびっくりしました。
ゆっくり歩くように暖かくなって、少しずつほころんでいく梅は好きな花です。
後編の紅梅編も楽しみにしています。
風月螢
2010/02/23 11:22
風月蛍さん こんにちは。
ここで言いたいことはほとんど書いてしまったので、続編は残りの画像だけにしようかと、安易に考えているのですが、あはは
と言うのは、品種画像のすぐ下の解説が思うようにならないのです。既製のレイアウトなのでなかなか。メカオンチは困ったものです。
みかん
2010/02/23 12:03
みかんさん、こんにちは。
白梅にもこんなに種類があるのですね。
今まで何かなしに白梅とだけ見ていたのですが、今度からは花の大きさや色合いなども観察することにいたします。
今年になって一番早く見つけたのが1月に咲いていた八重でした。
それぐらいしか見分けがつきませんでした。
お伺いするたびに知識が増えて嬉しいです。♪
アザミの歌
2010/02/23 14:02
アザミの歌さん 今晩は。
2月は各地で梅祭りが開かれているようですね。ウメの品種にはそんなにこだわらなくても良いのではないですか。白梅、紅梅、一重、八重くらいの認識でも充分に楽しめますから。花の開花で言うと、白梅より紅梅の方が早いですね。それも一重でなく八重の花。
私は紅梅より白梅が好きです。八重ではなく一重が。園芸品種よりも野梅系が
野性味があって好みに合ってます。
みかん
2010/02/24 01:16
みかんさん、こんにちは。

今年はこちらの地方は、初春の花は早いのですが、梅の花が遅いです。
花壇の梅干用の梅も切花に使っている梅もまだ咲いていません。
いつも撮らせてもらう道路を隔てた畑の古木の紅梅もまだホンの一、二輪。

今朝このブログを拝見して、少し畑道を歩いてみましたが、どこもまだでした。
桜のたおやかさと違い、梅は輪として男性的だと感じています。

我が家にある切花用は、冬至という種かなと思ってみていますが、
盆栽だったものを地に下ろしたら、伸びる野びるですっかり大きくなり重宝しています。

お花の歴史まで・・・いい勉強をさせてもらいました。

さなえ(花の庵)
2010/02/24 16:29
> 「梅一輪 一輪ほどの 暖かさ」
この2〜3日は暖かいけど、その前はこの歌そのものでしたね。
昔の人の季節感は素晴らしい。
最近夢枕獏さんの陰陽師のシリーズを読み返していますがこの歌のような世界観が良いです。
ヽ(´ー`)ノ
アライグマ
2010/02/24 20:36
さなえさん おはようございます。
みかんは昨日も近くで梅を撮影していました。歩いて行けるすぐ近くに数本の梅の木があるのですが、建物や電線など邪魔なものが多すぎて、なかなか思うようになりません。邪魔な物をいかに画面に入れずに自然な感じに撮れるか、というのもアングルの研究になります。
ここには青軸の木もあって、汗を流しながらの撮影でした。昨日は異常気温で
20度以上もあったのですよ。梅の花が可哀想でした。
みかん
2010/02/25 10:38
アライグマさん おはようございます。
今週になって一気に気温があがっているようです。昨日は各地で異常な温度になりましたね。金沢で21度なんて、2月としては100年ぶりくらいの異常気温とか。当地方も20度以上でした。なんか地球が壊れかけてるような気がします。
色々なところに影響がありそうで、怖いことだと思っています。
わずか数日でこの変わりよう、植物に影響が出るのは目に見えています。
春が早い、などと喜んでいられないような状況になるのでは、と、杞憂に終わることを願うばかりです。
みかん
2010/02/25 10:48

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