みかんの花日記

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zoom RSS 雪中花  スイセン

<<   作成日時 : 2010/02/13 19:24   >>

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   雪の中でも凛として咲くスイセンは雪中花とも呼ばれる。

   早いものは11月の末頃から咲き出すが、普通は1〜2月が最盛期である。

   日本水仙などと呼ばれることもあるが、本来日本に自生していたものではない。

   原産は地中海沿岸と言われている。

   日本水仙と呼ばれている上の画像のようなカップ咲きのものは、中国経由で日本に渡来したものらしい。

   そのためか学名にはNarcissus tazetta var. chinensis と付けられている。

   海辺に自生はするが、産地の多くは半野生状態か、切花として出荷したり、観光名所として

   人間の手が加わった場所がほとんどである。




   
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   そもそも水仙には原種が50〜60種もあり、春に咲くものが多いが、中には秋咲きの種類などもある。

   日本人は水仙といえば画像のようなものを真っ先に連想するが、原種が多いヨーロッパなどでは

   水仙といえばラッパスイセンのことで、黄色や白の大きな花をイメージする人が多い。

   事実雪解けがはじまった高原などの大地には、大きな花のラッパスイセン(Narcissus pseudonarcissus)が

   咲いている。

   私はスイスの雪解けのアルプで、はじめて野生のラッパスイセンを眼にした時、あまりの花の大きさに

   誰かが植えたのかと思ったほどである。黄色のラッパスイセンは園芸種という思い込みがあったのである。




   
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   スイセンの学名Narcissus(ナルキッスス)とは、ギリシャ語のナルケという言葉に由来する。

   ナルケとは「麻痺させる」という意味である。

   スイセンの球根には多量のアルカロイドが含まれている。アルカロイドは神経を麻痺させる。

   スイセンの球根はヒガンバナなどと同じように、毒草なのである。

   学名はこのことに由来している。

   とは言っても毒草イコール薬草でもあり、スイセンの球根をすりおろしたものは排膿消炎薬として使われる。

   様々な腫れものなどに外用薬として利用するのである。

   少し年配の方なら、そんな経験をお持ちの人もいるかも知れない。




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   ギリシャ神話ではスイセンは美少年の化身である。

   水に映った自分の姿に恋をしてしまった牧童のナルシスは、来る日も来る日も湖に写る自分の美貌に

   うっとりとして、恋焦がれ、ついには死んでしまう。

   そのことを哀れに思った神々によって、ナルシスは1本のスイセンの花に変えられた。

   と、ギリシャ神話は伝えている。

   このことが、後のナルシストの語源でもあり、ギリシャ語のナルケ「麻痺する」の元ともなったのである。

   こんなことにも思いを馳せてスイセンを眺めると、また違った花に見えてくるかも知れない。




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   雪など滅多に降ることのない当地に、雪が降った。

   2月6日のことである。

   目覚めると外がやけに明るい。窓を開けると真っ白である。

   さあ大変、ズボンはしっかりと2枚重ねてはき、フリースの上にはさらにヤッケを羽織って、

   厚手の靴下にゴム長靴を履いて、いざ出陣である。

   ぼたん雪が横殴りに舞っている。肌に触れるとすぐに解けてしまう水分たっぷりの春の淡雪である。

   大袈裟な身支度の割には、水に弱いデジカメをあきらめたので、手に持ったのはケイタイだけ。

   ともかく雪のあるうちに、あれも撮りたいこれも撮りたいと、どこどこ歩く。

   じっくり頑張ってなんかいられないのだ。

   スイセンにウメにツバキにサザンカに、河原の土手、公園、畑、目星をつけておいた民家、と

   ともかく誰もいない真っ白な道をどこどこ歩く。

   薄日が射して、やがて青空が見えるまでのわずか2時間ほどを

   ともかく目いっぱい歩いた。




   
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   フランスから雪のピレネー山脈を越えて、スペインへとくだっていった。

   雪の量がどんどんと少なくなって、やがて春の花がチラホラと見られるようになってきた。

   背丈の低い割に、ラッパの筒の部分が長いラッパスイセンを見つけて車を停めた。

   イタリアのガルガノ半島では、クチベニズイセンや日本水仙ではないかと見紛うほどの

   野生のスイセンを見つけた。

   秋のギリシアでは、地中海の青い海をバックに、か細く繊細に咲く秋咲きのスイセンに

   巡りあった。かすかな香りに癒された。

   雪解けのスイスには何度も出かけたが、いまだに野生のラッパスイセンを見つけると

   なんだか園芸種のようで違和感がある。

   スイセンだけが目的ではないが、色々な国で数々の野生のスイセンを見てきた。

   だが、降りしきる雪の中でも凛として咲く日本のスイセンに、いたく心を魅かれる。

   ほのかな花の匂いもいい。

   スッキリとして芯に強さを秘めている日本のスイセンに軍配をあげるのは

   少しばかり身びいきすぎるだろうか。














   画像はクリックすると大きくなります。是非少し大きな画面で楽しんでくださいね。

   撮影は2010年2月6日  愛知県半田市の自宅周辺で。

   カメラはSH903iという少し古い型の携帯電話を使っています。サイズはVGA(480×640)で撮っています。

   画像でも内容でも良いので、お訪ねいただいた方はコメントをお書きいただけると嬉しいです。

      

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コメント(20件)

内 容 ニックネーム/日時
雪のスイセンいいですね。私の住んでいる東京は、雪は降りましたが積もりませんでした。今年ピレネーでラッパスイセン見ましたが、なかなかすてきでした。スイスのラッパスイセン、ギリシアの秋のスイセンも見てみたいです。
さむ
2010/02/13 22:39
こんばんは!
あまりの画像の綺麗さにとても携帯とは思えない
は〜〜〜〜〜すごい!
ごくらく鳥花
2010/02/13 22:48
 雪のスイセンいいですねえ 先日道端で
咲いていた菜の花に雪が積もっていたので
撮りたかったのですが 道が狭くてとめられず
泣く泣く諦めました。
日本スイセンは純粋の日本産とばかり思っていましたが
一つ知識が増えました ありがとうございます。
風太
2010/02/13 23:46
みかんさん、こんばんは。
雪と水仙〜自然からの素敵な贈り物でしたね〜。

日本水仙と言っているものは自生かと思ったら、違っていたのですね。
少し賢く(笑)なりました。有難うございました。
日本水仙は良い香りがしますね。
かげろう
2010/02/14 00:57
さむさん おはようございます。
コメントありがとうございます。視野を広げることは素晴らしいことですね。ピレネーでは群生地を訪ねたのでしょうか。日本にはスイセンの原種は自生しませんが、各国には想像を超える形や色のものもあって驚きます。どうぞこれからも遊びに来てください。
みかん
2010/02/14 10:01
ごくらく鳥花さん おはようございます。
おほめいただきまして、ありがとうございます。当地では滅多に雪が降りませんので、まるで子供のように喜びました。でもこの雪もたった1日で嘘のように消えてなくなりました。
みかん
2010/02/14 10:04
風太さん そちらは雪の日が多いようですね。
雪原の湿地では、もっぱら鳥見でしょうか。菜の花と雪という組み合わせは珍しいと思いますが、残念でしたね。雪が降るとスリップ事故も多いようですから、山道の運転は充分気をつけてくださいね。
みかん
2010/02/14 10:08
かげろうさん おはようございます。
インフルエンザすっかり完治したようで、何よりです。春の花探しもはじめられたようですね。画像は拝見していますよ。
ところで日本スイセンですが、あの香りがあるからこそ、存在感がひときわ際立つのだと思います。みかんは数ある花の中で、大好きな匂いです。
みかん
2010/02/14 10:14
 雪の中の撮影、お疲れさまでした。
 引っ越してきたときに、前の住人が植えたとおぼしき水仙類が多数ありました。種類が不明なのでまとまりごとに掘り出して、それぞれに植えておきましたが…水仙屋敷になりそうです。
コージ
2010/02/15 15:06
コージさん 今晩は。
水仙屋敷いいじゃないですか。前の住人からの素敵な贈り物だと思いますよ。種苗会社のカタログを見るとじつに色々な品種が載っていますね。品種改良された花の大きなものも素敵ですが、みかんはやっぱりこのスイセンがいちばん好きです。
みかん
2010/02/15 18:49
ご無沙汰をいたしてます。
そちらでも凄い積雪だったようですね。
雪の中で咲いている水仙の花、素敵です。
日本水仙、原産は地中海沿岸だそうですね。水仙の花の香りが大好きです♪
実家からの宅急便の中に庭に咲いた水仙の花が入っていました。
日本水仙でしょうか、画像の水仙と同じ花でした。
包んであった紙を広げると甘い花の香りがしました(笑)

2010/02/15 23:55
みかんさん、おはようございます。
日本水仙、いい香りですね。なぜか最近になって特にこの香りが好きになりました。
白い花は香りのするものが多いですけど、でもそれぞれ、口では説明しづらい違いがありますね。風向きによっては花を見る前に香りで気づくことも。
庭にも植えていますがまだ蕾です。少し日当たりが悪いのかも知れません。
人士
2010/02/16 07:11
杏さん おはようございます。
その後、耳の具合はどうですか。大変でしたね。随分おつらかったことと思います。でも高尾山を散策できるほどになって安心しました。多くの杏さんファンのためにも、これからも写真撮り続けてくださいね。
実家からの宅配便に水仙の花ですか、なんて素敵なお荷物でしょう。じつは私も昨年、同じような素敵なプレゼントをいただきました。家庭菜園で作られたどっさりの野菜の中に、越前スイセンが添えられていたのです。私のハンドルネームにもなっているみかんという名前の猫を昨年亡くしたのですが、みかんちゃんに捧げてください、と一筆添えられて。寒さの厳しい中で、そのスイセンは凛とした香りを放っていました。
みかん
2010/02/16 09:22
人士さん おはようございます。
そちらではまだつぼみですか。我が家のスイセンは最盛期を少しすぎた状態です。何度か切って玄関に飾りましたが、ドアーを開けるたびに良い香りが漂っていました。みかんはスイセンの香りが大好きなのです。
今、原種に近いティタティタなどの水仙の芽が伸びてきました。大きなラッパ水仙も素敵ですが、みかんは小さな花に心魅かれます。
みかん
2010/02/16 09:31
みかんさん、おはようございます。
雪の中の水仙はまさに雪中花の名にふさわしい映像ですね。♪
私の住むところも今年はまだ積雪は見られませんが、雪の中から笑み出す水仙を撮ってみたいです。(^^)
私も純粋の日本水仙とばかり思っていましたが、違っていたのですね。又知識が増えて嬉しいです。

でも、この水仙を見ると明治生まれの優しさの中の強い女性を思い起こします。(^^)
アザミの歌
2010/02/16 10:18
アザミの歌さん 今晩は。
東京は今晩からまた雪になりそうだと天気予報で伝えていましたが、当地方では雪とは縁がないので、たまに雪が降るともう夢中です。雪で苦労している北国の人には叱られそうですが。雪深い地に住んでいる花好きさんとも話してみたいものです。
水仙は、やはり優しさの中に強さを秘めている、そんなイメージは共通しているようですね。数ある水仙の中で、みかんはこのスイセンがいちばん好きです。
みかん
2010/02/16 19:05
みかんさん こんばんは〜
何時も読み逃げばかりでごめんなさいです〜
お昼休みに良く携帯で読ませていただいています
ブログは携帯でも読めるので良いですよね
ただ画像は小さい画像しか見れませんが・・・
雪の水仙の花も素敵ですね
こちらでも明日、明後日は雪予報ですが・・・仕事なので降らないで欲しいと願っています

今日は久しぶりに晴れたので、イヌノフグリを見に出かけて来ました
相変わらずの小さなお花ですね
みかんさんは携帯で綺麗に撮っていらっしゃいましたが、カメラでも小さすぎて苦労するのに、携帯で撮れるなんて
本当にスゴイ!!ですよね
今年は花数が少ない気がしました
昨年よりも少し早いからかしら?貴重なお花なので沢山咲いてくれることを願っているのですが・・・
いっしい
2010/02/17 21:12
いっしいさん こんにちは。
きょうはこちらはとても良い天気になりました。これから修理の終わったカメラのテストを兼ねてイヌノフグリ他を撮影に行ってきます。こちらではイヌノフグリは例年通りたくさん咲いています。
携帯でイヌノフグリのアップを撮る時はルーペを併用しています。何しろ花が小さいですから、ルーペは必需品ですね。きょうのテストはオリンパスの超接写システムで撮影です。オリンパスのOM4が2台とも修理ができたので、もうしばらくは接写が楽しめそうです。
みかん
2010/02/18 11:12
何の手入れもしないのに我が家の庭に 毎年見事に咲いてくれる花雪中花 凛としてすきです。たくさん寄せて油彩画にしました。いろいろの知識をありがとうございました。絵をみてくれる人にいろいろかたれそうです。ついでですが、早速に東大阪市美展春季展に展示します。
アトリエ空
2011/03/07 00:49
アトリエ空さん はじめまして。
コメントありがとうございます。水仙は丈夫な花ですから、環境が合うと増えますね。たくさんあると香りも素敵なことと思います。近くなら描かれた絵を拝見に伺いたいのですが、ホームページ等で見ることはできないのでしょうか。
みかん
2011/03/07 08:50

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