みかんの花日記

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zoom RSS 丹後半島の花 2    ハマベノギク

<<   作成日時 : 2009/09/06 14:07   >>

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   初秋の気配が漂いはじめたと同時に、あちこちで野菊の花が目につくようになった。

   野菊は秋の花の代表だが、その種類は実にたくさんある。

   今回紹介するのは野菊は、海辺の砂浜に生える野菊である。

   その名もずばりハマベノギク(浜辺野菊)




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   表題は丹後半島の花だが、これは撮影地が丹後半島なのでそうしただけで

   実際の分布は、富山県から日本海側を南下して九州まで分布している。

   海辺の砂浜が主な生育地だが、礫浜や岩場、海辺の草原などにも生える。

   海岸から離れることはないが、九州などでは海辺の草地に多い傾向がある。




   
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   自然の砂浜が減ってきている現在、ハマベノギクが生える環境は狭まる一方であり、

   どこの砂浜でも見られるような普通の野菊ではなくなりつつある。

   日本海の青い海を背景に咲くハマベノギクは、なかなか撮影の好ポイントを探すのが難しくなった。

   9月の声を聞けばどこの海辺も静かになって、ハマベノギクの花数は増す。

   砂浜を這って広がり、放射状に枝を広げるハマベノギクは、見るからに砂浜に適応した姿、形をしている。




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   ひとつひとつの花は大きく、直径が3〜4センチある。

   花びらの色は白から濃い紫色まで、個体によってかなりの変化がある。

   花期は8月頃からぽつぽつと咲きはじめ、9月から10月にかけてが最盛期

   遅い花は11月から12月のはじめでも見ることができる。

   花が咲いて果実を稔らせると、その株は枯れて一生を終える。




   
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   上の画像が来年花を咲かせる株で、このままの姿で冬を越す。

   この株の状態をロゼットと呼ぶ。

   種子が稔ると風によってハラハラと吹き飛ばされて、適度な湿り気のある場所で

   その年の秋には発芽する。

   小さな苗で冬を越し、翌年に株は大きく育ち、その翌年にはじめて花を咲かせる。

   足掛け3年の年月をかけてハマベノギクは咲くのである。




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   昨年の秋遅くに発芽した苗が、年を越して今の状態が上の2枚の画像である。

   これは我が家で栽培しているもので、もう10年以上の長きにわたって、毎年自然更新しているものである。

   多量に出来る種子が、あちこちのプランターに飛んで、条件の良い場所のものだけが育ち花を咲かせる。

   マンションの屋上という限られた空間で、自然に営々と命を受け継いでいるのである。

   若い苗は、葉の縁に著しい毛が生えている。




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   ハマベノギクの学名は現在では Aster arenarius が一般的のようだが、

   Aster(アスター)と言うのはシオン属である。

   私はハマベノギクの学名は Heteropappus hispidus subsp. arenarius の方が納得がゆく。

   Heteropappus (ヘテロパップス)とは、ハマベノギク属のことである。

   ヘテロパップスとはラテン語のheteros(異なる)とpappus(冠毛)の合成語で、異冠毛という意味である。

   ハマベノギクの冠毛が1種類ではなく、長いものも短いものもある、という、つまり異冠毛だからである。

   植物の世界は、学名に限らず科名も含めて、かなり流動的である。

   新知見が加わればどんどんと変わってゆくのが普通だが、ハマベノギクの学名に関してははなはだ?である。

   少し話題が難しくなったが、野菊の分類に関しては、種子についている冠毛がとても大事だと言うことがわかっ

   ていただけただろうか。

   学名の種小名、アレナリウスとは砂地を好む、という意味である。




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   ハマベノギクが咲く砂浜には、黄色の花を咲かせるハマニガナや、葉が猫の舌のようにザラザラとした

   ハマグルマ(右画像)も咲いている。

   あのギラギラとした強い日差しもなく、9月の浜は風さえあれば快適で、

   静かな海辺を堪能できる。

   炎天下という言葉から、少しずつ遠のいてゆく初秋の海辺は、限りなく爽やかである。
















   画像はクリックすると大きくなります。大きな画面でも楽しんでくださいネ。

   撮影はいつものごとくSH903iという、少し型の古いケイタイカメラで撮っています。

   撮影は2009年8月20日 京都府京丹後市の海岸で。若苗のみ自宅で2009年9月6日

   ハマベノギクは咲きはじめでまだ花数が少なかった時季です。今ならもう少し多くの花が見られるでしょう。






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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
太平洋側には無いのですね(>д<)残念
ネコノシタならいっぱいあるのに。
紫色が見たい。
アライグマ
2009/09/06 16:13
ハマベノギク、這うように咲く姿に驚きました。
海をバックに、砂浜に青紫色の花を咲かせた風情が素敵です。
ハマベノギクやダルマギクなど海辺に咲く青紫色の野菊は、こちらでは憧れの花です。
そう思いながら図鑑を見ていたらハマコンギクを見つけましたので、この秋にでも探してみるつもりです。。。
nekoppana
2009/09/06 23:03
みかんさん、おはようございます。

みかんさんに遅れること(笑)ちょうど1週間後にこの浜に行きました。
この浜は、私にとって春から楽しめるとても良い場所なのですが、さすがに暑くのぼせ上がりそうでした。

熱砂の中、トウテイランやウンラン、そして咲き始めたハマベノギクを見てきました。
ハマゴウやハマグルマの群生する中、淡紫の清楚な花が海に向かい、ほんの少し暑さをやわらげてくれました。

トウテイランの近くに熊の糞があり、海水浴客の残した食べ物を狙ってきたのかと眺めていました。

私にとっては当然のように眺めていましたハマベノギクもやはり棲家を追われる花だったのですね。
詳しく説明を読ませていただいて、行けたら今週もう一度行くつもりでいます。
さなえ(花の庵)
2009/09/07 05:17
みかんさん、こんばんは。
かげろうの穴場は、海を見下ろす崖で、ハマベノギクが咲いています。
稲刈りが済んだら、草花達に会いに行きます〜♪
かげろう
2009/09/08 00:34
アライグマさん こんにちは。
太平洋側だけに分布する素敵な野菊もありますから、まぁ、五分五分と言ったところでしょうね。ネコノシタの花は花期は長いですが、パラパラと咲くために、なかなか思うような写真が撮れません。
みかん
2009/09/08 13:30
nekoppanaさん こんにちは。
急ぎの原稿書きに追われて、なかなか撮影に出られません。夕べとりあえずの大急ぎの原稿だけ書き上げてホッとしたのも束の間、今日はもう次の原稿の締切日です。目の前の仕事を仕上げるのが精一杯の毎日です。
ハマコンギクはなかなか区別が難しい植物で、神奈川県では非常に個体数が少ないです。江ノ島あたりの人家周辺がポイントです。伊豆諸島などではなかなか見事な株が見られるのですが。見つかるといいですね。
みかん
2009/09/08 13:39
さなえさん こんにちは。
近くにこんな素敵なフィールドを持つさなえさんは、とても恵まれていると思いますよ。流木が流れ着くような素敵な砂浜は、今、日本から随分と少なくなっています。ハマベノギクやウンランが咲く素敵な砂浜は、石川県などにもありますが、ほんとに数えられるほどになってしまいました。
 身近にある素敵な砂浜、たっぷりと楽しんでくださいね。すでにさなえさんのブログには登場済みの花々ですが、また拝見しに伺いますね。
みかん
2009/09/08 13:46
かげろうさん こんにちは。
あちこちで稲刈りがはじまりましたね。みかんは稲刈り後の水田雑草を見るのが大好きです。いよいよ秋の花へと季節は変わっていきますね。
海を見下ろす崖のハマベノギク、素敵でしょうね。どこかの掲示板で拝見できるのを楽しみにしています。みかんは福井県の海岸で、崖に咲く見事なハマベノギクを見ています。砂浜と違う雰囲気で素敵でしたよ。
みかん
2009/09/08 13:52

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