みかんの花日記

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zoom RSS 植物似たもの同士12    フクジュソウとミチノクフクジュソウ

<<   作成日時 : 2009/03/03 00:57   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 24 / トラックバック 0 / コメント 20

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   春3月、各地から福寿草の花便りが届くようになった。

   今年は例年より1週間から2週間も開花が早いようである。

   セツブンソウやフクジュソウが咲き始めると、いよいよ今年も春がはじまる。

   山の木の芽もふくらんで、少しずつ春らしい色へと霞んでくる。

   花盛りになる前に、しっかりとフクジュソウを勉強しよう。

   
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   福寿草はどこでも群生して生えるキンポウゲ科の多年草である。

   かつては日本に自生している福寿草はただ1種と考えられていた。

   ところが、日本全国の自生地を回って調べた西川恒彦先生が、日本の福寿草は4 種類に分けられる。

   と発表された。先生の直接の指導を受けながら、私も改めて日本全国を撮影して回り、その説に納得が

   ゆくようになった。

   今では多くの分類の専門家達も、その説を支持しているようである。

   すなわち、キタミフクジュソウ、ミチノクフクジュソウ、シコクフクジュソウ、フクジュソウの4種類である。

   分類は少々厄介である。

   少し植物に詳しくないと、みな同じように見えてしまう。

   だが、ここでは消去方を使って、誰もが福寿草を見分けられる方法を伝授する。

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   先ず4種類のうち、分布の狭い2種類を除く。

   キタミフクジュソウ(北見福寿草)は北海道の北部と東部だけに分布する。海岸草原や川の土手など限られた

   場所だけに生える。雑木林の下などの樹林下に生えるものはほとんどがフクジュソウである。

   北海道にはフクジュソウとキタミフクジュソウの2種類が生えているが、量的にはフクジュソウの方が多い。

   次にシコクフクジュソウ(四国福寿草)だが、こちらは四国の高知県と徳島県だけに自生している。

   四国の山のものはシコクフクジュソウただ1種類だけである。

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   いちばんの問題はフクジュソウとミチノクフクジュソウの区別である。

   ミチノクフクジュソウ(陸奥福寿草)はみちのくという名前が付けられているが、青森県から九州までと分布は広

   い。同様にフクジュソウは北海道から本州全域と、やはり分布が広い。

   だが幸いなことに、この両種はポイントさえ確実に見る癖をつければ、じつに簡単に見分けられるのである。

   区別点のポイントは萼片と花弁の長さの違いである。

   福寿草は萼片と花弁の区別がつけにくいので、最初に萼片と花弁の違いを説明する。

   下の画像をご覧ください。

   
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   画像は開き始めのフクジュソウである。

   花のいちばん外側にある茶色の部分が萼片である。萼片はつぼみの時は花弁を包んでいるために、花のいち

   ばん外側に並んでいる。説明をわかりやすくするために色の濃いものを選んだが、花弁と同じ黄色のものも多

   い。色にだまされないように。

   花弁は萼片に包まれて中にある黄色の部分である。萼片の色は茶色だったり緑がかったり、赤味が強かった

   りするが、花弁は一応に黄色い。

   萼片と花弁の区別がつくようになったら、次に萼片と花弁の長さを比べる。

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   左画像がフクジュソウ、右画像はミチノクフクジュソウである。

   フクジュソウの萼片は花弁と同じか、花弁よりやや短い。

   ミチノクフクジュソウの萼片は花弁より明らかに短い。花弁の長さの半分かそれよりわずかに長いくらい。

   右画像で萼片は緑色をした部分、花弁は赤いかすれ模様がある部分である。ミチノクフクジュソウの花弁の裏

   側は、このように赤味を帯びるのも特徴である。

   またミチノクフクジュソウは咲くのが遅く、開花はソメイヨシノが咲くのとほぼ同じ頃である。

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   ここに2枚ずつ並んでいる画像は、すべて左側がフクジュソウ、右側がミチノクフクジュソウである。

   上の左画像のフクジュソウでは花弁が立っているのに対し、緑色がかった萼片は水平に開いていて

   花弁と萼片の違いがはっきりしている。(クリックすると良くわかります)

   フクジュソウは主に石灰岩地に生えるが、ミチノクフクジュソウはそうとは限らず、海岸の草原から

   熊本県の阿蘇などでは主に牧野の草原に生えている。

   画像画像
























   フクジュソウとミチノクフクジュソウの違いは、萼片と花弁の長さの比率だと言うことが納得していただけたと思

   うが、それには花を真上から眺めていたのではダメで、側面から眺めないといけない、ということもわかってい

   ただけたと思う。これできっとあなたも福寿草を見分けることができることでしょう。

   慣れてくると両種の違い、花の色だけでもわかるようになります。

   どちらも同じ黄色なのですが、フクジュソウの黄色は赤味の強い、いわばオレンジがかった黄色なのですが

   ミチノクフクジュソウはレモンイエローなのです。

   このページのフクジュソウの花の色はレモン色がかっているので、あまり良い見本にはなっていませんが、

   たくさんの数の花の色を見ていると、それが自然にわかってくるはずです。

   そうなれば、しめたもの、あなたはもう達人です。

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   今年も素晴らしい花との出会いがはじまります。

   あなたにとっての花旅が、より素敵なものになりますように。













   
   撮影はフクジュソウが三重県藤原岳で、2008.3.17
   ミチノクフクジュソウが長野県で2008.4.8

   画像はクリックすると大きくなります。大きな画面でも楽しんでくださいね。
   これらの画像はすべて携帯電話についているカメラで撮っています。

   
   おまけ画像
   フクジュソウが咲く頃、藤原岳ではこんな花々も咲いています。

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   ミヤマカタバミ(左)とヒロハノアマナ(右)
   その他 コショウノキ、フキノトウ、セリバオウレン、セツブンソウなど。



   ミチノクフクジュソウが咲く頃、長野県ではこんな花たちも一緒に咲いていました。

   画像画像






















   どちらもアオイスミレです。

   画像画像






















   アズマイチゲとミチノクフクジュソウ(左)とキバナノアマナ(右)です。

   
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   こんな看板が立てられていた ミチノクフクジュソウの里が、大好きになりました。

   場所はヒ・ミ・ツ・です。
   

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コメント(20件)

内 容 ニックネーム/日時
みかんさん、こんばんは。
又、夜なべのかげろうです。福寿草の勉強をしなくては・・・。
お店で購入した苗はほとんど「フクジュソウ」ですか?
鉢の中をよく観察しましょう。こちらは寒さが戻り、イズモコバイモの開花ももう少し時間がかかりそうです。又、シロバナネコノメソウもこれからです。
かげろう地は一番早いのはイワネコノメソウです。川の水に浸かるようなところで頑張っています。コガネちゃんはボチボチ咲き始めました。
シロバナちゃんの様子・・・蕾の中からはじめはめしべ(白い)?蛇の舌みたいなものをだしているのには驚きました!!
アオイスミレは咲き始めています。ミヤマカタバミはまだ葉のみ、アマナもまだ姿が見えません。
春はもう暫くかかりそうです。
かげろう
2009/03/03 03:10
かげろうさん おはようございます。
いつも遅くまで大変ですね。園芸店で売られているフクジュソウの多くは福寿海というフクジュソウ由来の品種が多いですが、ミチノクフクジュソウ由来の園芸種もたくさんあります。
福寿草にはたくさんの品種がありすぎて、園芸種に関しては由来の不明なものもたくさんあります。最近困ったな、と思うことに、野生のフクジュソウの自生地に、これらの園芸種の品種を多数植え込んで、福寿草の里として売り出している観光地がいくつもあることです。長野県、栃木県、高知県などでその例を目撃しています。種の汚染にも繋がるこれらの行為は、誠に遺憾な行為なのですが、地元ではそれらのことに全く無頓着のようです。憂うべき困ったことなのですが。
みかん
2009/03/03 09:07
みかんさん、こんにちは!
今回もためになるお話、じっくり読ませていただきました。
福寿草、実は完全な自生種を見たことがありません。
自生地と書かれていても公園化されていたり、あるいは鉢植えだったりで感動もいまひとつ、野山を歩きながらこんな可憐な花に出会うことができたらと想像するだけで楽しくなります。
フクジュソウとミチノクフクジュソウの違い、しっかり覚えました!!
こうやって違いを区別するポイントがわかるとお花の観察がより一層楽しいものになりますね!ありがとうございます。

ところで、ミヤマカタバミについてお尋ねしたいのですが、
昨日、裏高尾で今年一番のミヤマカタバミを発見しました。
高尾を紹介する花図鑑にはミヤマカタバミとカントウミヤマカタバミと書かれている図鑑があり混乱しています。高尾には両方存在するのでしょうか?
よろしくお願いしますm(- -)m
ふう子
2009/03/03 11:00
 みかんさん、こんにちは
フクジュソウとミチノクフクジュソウ 大変勉強になりました。

数年前に「フクジュソウ」見たとある先生に言ったら
場所だけで「ミチノクフクジュソウ」と言われました

見分け方も聞いたのですが すっかり忘れてしまって
単純に草原に咲くのは「ミチノク」と思っていました。

 写真を探して確認しなくっちゃ.


---この場をお借りして----
かげろうさ〜ん そのうちに 今年もコバイモ見に
行きたいと思っていますので そのときは宜しくね。
風太
2009/03/03 12:31
ふう子さん こんにちは。
高尾山のハナネコノメなかなか見事な写真ですね。宮本さんの所で拝見しました。それにしても今年は春が早いですね。ふう子さんの好きなスミレもあっという間に咲きだしてくることでしょう。
ところでご質問の件ですが、高尾山一帯で見られるのはカントウミヤマカタバミだけだと思います。花の季節では違いはわかりにくいのですが、果実を見るとその違いがわかります。ミヤマカタバミの果実は大きく、長さが1.5センチほどありますが、カントウミヤマカタバミの果実は小さく、長さは1センチほどしかありません。果実の形も微妙に違い、カントウミヤマカタバミは小さくて丸みがあります。
みかん
2009/03/03 12:33
風太さん こんにちは。
九州にはミチノクフクジュソウとシコクフクジュソウの2種があると思います。ミチノクフクジュソウの花期は福寿草の中ではいちばん遅いです。半月くらいのズレがありますね。自生地の標高にもよりますが、花期の違いは相当はっきりしています。
コバイモの仲間もあちこちで咲き出してきたようですね。島根のイズモコバイモは、ここ数年で急にクローズアップされだして、まさにヒーローのようですね。それだけ魅力充分な花ではありますが。
みかん
2009/03/03 13:04
フクジュソウが4種もあるなんて!
仙台あたりでは3,40年くらい前から自生のフクジュソウが姿を消しているので栽培種(といっても山から掘ってきたものかもしれません)しかお目に掛かっていません。
せめてミチノクフクジュソウぐらいは見たいものです。

aoikesi
2009/03/03 15:22
aoikesiさん 今晩は。
春先の宮城県は訪れる回数が少ないので良く知りませんが、青森県や岩手県、秋田県などでは野生の福寿草を撮影しています。宮城県にはフクジュソウもミチノクフクジュソウも両方とも自生しています。探せば意外に近い所で見られる可能性は高いと思いますよ。どこかで出会えると良いですね。
みかん
2009/03/03 19:17
みかんさん、こんにちは。
ミヤマカタバミとカントウミヤマカタバミのご解説ありがとうございました。
果実の時期にも訪問してよく観察してみます。

ハナネコノメの写真、みかんさんに褒めていただけるなんて奇跡です(^-^)v ありがとうございます。
ハナネコノメは、よく知られたあの場所のみが満開に近い状態でしたが、ほかはまだまだ蕾すらない状態でした。
3月に入って急に寒さが戻ってきたので植物たちも戸惑っている様子でした。
ふう子
2009/03/04 10:44
ふう子さん 今晩は。
2月は異様に暖かかったと思ったら、東京は今になって雪が降ったり、ほんとに変な気候が続きますね。芽が動き始めた植物達のこれからが心配です。

花の写真というのは一にも二にも、ともかく鮮度が命なんですね。そういう意味ではハナネコノメの画像は最高の時でしたね。手前にあるユキノシタの葉の処理がもう少し何とかなれば傑作でしたよ。特にシャドー部にうっすらと見える岩の処理が秀逸でした。
以前にもふう子さんは、八ヶ岳でツクモグサの傑作を撮られていますが、良い写真というのは、誰の心にも響くものなのです。やはり私以外にも関心された方がコメントを寄せられていましたね。ホームページには載せないのですか。
何度かのぞきに行きましたが、まだアップされていないようですね。
みかん
2009/03/04 19:48
こんにちは。

詳しく書いていただいている、フクジュソウの見分け方を頭に叩き込み、
こちらの地方の自生地を3箇所回ってきました。

あいにく、セリバオウレンの大群生地に先に寄ったため、花粉に負けてしまい急ぎ足で、写真は次回になりそうですが、いずれもフクジュソウであろうと思いました。

スミレの顔も見られ、春始動のようです。
さなえ(花の庵)
2009/03/06 15:15
みかんさん、こんにちは!
>何度かのぞきに行きましたが、まだアップされていないようですね。
お立ち寄りいただいたのですか?恐縮です。つたないブログですが急ぎUPしました。
※私のブログで、みかんさんのミヤマカタバミの解説を引用させていただきました。もし問題があるようでしたらすぐに削除しますのでお知らせください。
ふう子
2009/03/06 18:28
さなえさん 今晩は。
今頃咲いているのはほとんどがフクジュソウだと思います。ミチノクフクジュソウは桜が咲きだす頃、福寿草の中ではもっとも花期が遅いですから、フクジュソウの花期とミチノクフクジュソウの花期が重なることは、先ずないと思います。混生しているのも見たことがありません。
京都にはフクジュソウの記録しかありません。分布的にもミチノクフクジュソウが自生している可能性は極めて低いです。
みかん
2009/03/07 01:17
ふう子さん 今晩は。
ブログ拝見してきました。楽しいページに仕上がっていますね。
アズマイチゲやキクザキイチゲが花開いていたら、もっと素敵になったことでしょう。でも、みかんはつぼんだままうつむいている、これらの花の姿も大好きです。春は確実に動き出していますね。
みかん
2009/03/07 01:22
こんばんは。
はじめまして・・。
いつも記事を拝見していましたが、コメントを頂き感激しています。
拙いブログに有難うございました。
昨年、裏高尾でご覧になられたハナネコノメソウ、アズマイチゲ、ニリンソウ、綺麗に撮られていて驚いています。近くに住んでいても裏高尾は行った事がありませんでした。今年は花も早いようで2月末にはハナネコノメソウは咲いていたようです。先日は小下沢に行きましたがハナネコノメは小さな蕾が咲き始めていました。
みかんさん、お忙しいでしょうが裏高尾にもお出掛け下さい。
春の花たちが可愛い花を咲かせて待っていると思います。

2009/03/12 00:24
杏さん 今晩は。
ようこそお越しくださいました。歓迎します。杏さんのブログは前から拝見していましたよ。写真がいつもキレイですしね。それにコメントしてくれる皆さんと和気藹々の雰囲気が、とても素敵だと思いました。
今月末に東京に出ますが、今回は素通りで長野県にしばらく撮影に行きます。
またどうぞ遊びに来てください。コメントもお待ちしています。
みかん
2009/03/12 23:58
みかんさん
教えてください。
4月、多分上旬かと思いますが沖縄に行く予定です。
北のほうに行こうと思っていますが、花がたくさん見られるおすすめの場所がありますか。
aoikesi
2009/03/13 17:28
aoikesiさん おはようございます。
難しい質問ですね。具体的に何が見たいのかがわからないと、答えにくいです。ヤンバルはいわゆるお花畑のような場所はありません。大部分が米軍の施設でバリケードがあり、勝手に入れるような場所は限られています。おまけにハッキリした登山道があるような場所はなく、案内人がいない限りかなり難しいですね。危険なハブやヒメハブがうようよいるので、ハッキリ言ってお勧めの場所はありません。
みかん
2009/03/15 07:53
ミチノクフクジュソウでこちらにたどり着きました。
地元、種差海岸(青森県八戸市)のパンフレットに掲載されてまして
ミチノクの冠の付くのは何故か気になってました。
ちょうど今、海岸にフクジュソウが咲き始めました。
北国にも遅い春がやってきそうです。
こちらで、ミチノクフクジュソウの詳しい区別の仕方を
伺いましたから また確認に足をのばしてみます。
本当にありがとうございました。
http://baziru2.exblog.jp/
baziru
2014/04/15 19:17
baziruさん こんにちは。
コメント返しが遅くなりました。種差海岸のフクジュソウは間違いなくミチノクフクジュソウですね。種差海岸で撮影したミチノクフクジュソウは、拙著「レッドデータプランツ」にも載せています。機会があればご覧ください。
これからはじまる北国の春、あまりにも色々な花が同時に咲くこれからの季節、八戸周辺の春がうらやましいです。当ブログにもまた遊びにいらしてください。
みかん
2014/05/03 10:30

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植物似たもの同士12    フクジュソウとミチノクフクジュソウ みかんの花日記/BIGLOBEウェブリブログ
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