みかんの花日記

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zoom RSS 花紀行3 白い砂浜に咲く花たち  海辺編

<<   作成日時 : 2009/02/22 19:26   >>

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   沖縄の白い砂浜は、珊瑚礁がこまかく砕け散った中に貝殻や有孔虫などが堆積してできる。

   白というよりクリーム色と表現した方がピッタリとする色かも知れない。

   夏になれば素足では歩けないほど熱くなるので、植物にとっては苛酷極まりない環境である。

   だが、こんな環境にもかかわらずグンバイヒルガオは蔓でどんどんと延びてゆく。

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   葉の形が、相撲の行司が持つ軍配に似ているところからこの名がある。

   人間が食用にするサツマイモに近い植物である。花の最盛期は春から秋までだが、花は一年中見ることがで

   きる。だが、さすがに冬は花の数が少ない。

   夏ならば海辺がこの花の色で染まる。

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   砂浜の最前線では何故か蔓になって延びる植物が多い。

   上の左画像はハマアズキ、右画像はキダチハマグルマである。

   どちらも足を取られてしまうほど、砂浜にしっかりと根を張っている。葉や蔓の先端が砂に埋もれてしまうことは

   充分承知の上で、自分の陣地拡大をはかって繁茂する。

   ハマアズキは砂浜を這うだけだが、キダチハマグルマの方は、寄りかかれるような樹木に取り付くと2メートル

   ほどの高さにまで這い登る。ちょっとした藪となって繁茂する。

   
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   上の画像、何だかわかるだろうか。

   海辺の岩場や砂浜ではごく普通の植物なのだか。

   関東周辺ならば、普通は5月から6月にかけて満開となるハマボッス(サクラソウ科)である。

   ハマボッスは白い花、という常識は沖縄では通用しないのである。

   きちんとした図鑑には、ハマボッスの花は白から淡紅色と書いてある。

   画像は特に色の濃い目のものを選んで写したが、西表島のものはこのように特に美しい。

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   砂浜で特異な生態をさらしているのはスナヅルである。

   まるで魚網を広げたように見えるこの植物は、葉緑素を持たない寄生植物である。

   緑色の豆のように見えるのが果実、右画像の白い球形をしているのが花である。

   この花の直径はわずか3ミリほど、矢印のところのものが花盛りの状態である。

   花も果実も一年中見ることができる。この植物、なんとクスノキ科なのである。

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   西表の海はどこも透明度が高い。

   白い砂浜とあいまって、誰もが開放感にひたれる場所である。

   まして今頃の季節だと、1年の中で最も観光客の少ない季節である。

   広大な白い砂浜を一人占めできる海岸があちこちにある。

   あまりに暑いのでシャツを脱いで撮影していたのだが、たまらず海に飛び込んだ。

   この日、2月6日、日中の気温は26度を越えていただろう。

   快適この上ない初泳ぎとなった。

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   ひと泳ぎしてから、大好きなモンパノキの下にひっくりかえる。

   モンパノキの葉陰からのぞく青空が、たまらなく眩しい。

   この木の幹は、漁師が海に潜るときに使う水中メガネの枠として利用された。

   バサバサと大きく茂る葉は毛深く、銀白色に光る。

   花は右画像のように小さく白い。果実は丸く、まるでタコの足のような形となるのも面白い。

   海岸の最前線に生える木でありながら、台風などがくると簡単に折れてしまったり、葉がチリチリになったりと

   およそ海辺の木とは信じられないような繊細さもあわせ持っている。

   だが普段は、見るからにやわらかそうな大きな葉を広げている。

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   海岸の砂浜と陸との間には、ちょうど衝立のような海岸林が発達する。

   その木の種類はモンパノキ、クサトベラ、アダン、テリハボク、クロヨナ、ハスノハギリ、オオハマボウなどであ

   る。どの木も潮風に対処するために、葉にはクチクラ層が発達してテカテカとした光沢がある。

   クチクラ層というのは蝋のような物質で、葉から蒸散する必要以上の水分を防いだり、強い紫外線から葉を守

   る役目を果たしている。

   クサトベラの大きな葉は、晴天時にはテカテカと光っている。手で触ってみても蝋細工のようである。

   下の画像は滞在していた10日間のうちで、唯一雨に降られた2月8日に撮影している。

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   クサトベラは日本では屋久島以南に分布する。

   本来が熱帯や亜熱帯地方の植物なので、花は一年中咲いている。西表島でも花は一年中、いつでも見ること

   ができる。鳥が羽根を広げたような花は一種独特で、クサトベラ科に分類されるが、この仲間はオーストラリア

   にまとまって属があるだけで、日本ではクサトベラ1種のみが見られる。

   花は最盛期は白だが、すがれてくるとクリーム色から黄色へと変わる。

   
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   この白い実がクサトベラの果実である。

   花が一年中咲いているということは、探せば必ずどこかに果実もあるということである。

   花と実が一度に観察できてしまうのも熱帯、亜熱帯の植物の特徴でもある。

   この果実、堅いコルク質に包まれていて軽くて海水に浮く、潮流に乗って分布を広げるためである。

   海水に一年以上浮かんでいても、発芽能力がしっかりあるという。

   海辺を歩くのは楽しい。

   特に晴天の日は。

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   なにやら気配を感じて振り向く。

   誰もいない。

   カサッとかすかな物音が・・・・・

   磯に大小無数の貝、これじつはヤドカリの住まい。

   いくつか並べて、小さな声で 「だ・る・ま・さ・ん・が・こ・ろ・ん・だ」

   うぅ〜むぅ、逃げ足のはやい奴らめ。

   貝殻からヤドカリの足が出ているの、わかりますか。

   お茶目ないたずらも、たまには楽しい。

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   沖縄の方言ではユウナと言う。

   オオハマボウのことである。

   花は朝咲いて夕方にはしぼむ一日花である。花の直径は5センチほどもあるのでよく目立つ。

   この花、見事に変身するのである。

   同属にスイフヨウという木があって、朝に開いた白い花が、夕方になるとほろ酔いしたようにピンクに変わる

   フヨウだが、このオオハマボウも同じ仲間だけに、見事に変身するのである。

   華麗なるその変身ぶりとは・・・・・・下の画像でたっぷりとお楽しみください。

   
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   冬の間はオオハマボウの花の数は、やはり少ない。

   だが毎日ぽつんぽつんと咲いている。

   午前10時頃までだと、同じ木に黄色の花と赤い花の両方が同時に見られることもある。

   散る間際、これほど見事に変身するのは、花の最後の命を振り絞るように、燃焼させているに相違ない。

















   以下、次回に続く。

   次は里近くの花々を紹介します。

   画像はクリックすると大きくなります。撮影は沖縄県西表島で。撮影月日 2009.1.31〜2.9

   

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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
熱帯の植物は色が鮮やかですね。
遠い暖かい海に夢を・・・・。
オオハマボウは黄色から赤いオレンジ?に変化するのですか。
でも素敵な色ですね。気持ち玉も。
かげろう
2009/02/22 21:44
グンバイヒルガオが歩けないような砂浜で花を咲かせているのに逢ったことがあるのですが、ちょっとだけ厚みのある葉っぱに水が蓄えられているのでしょうか。海岸という過酷な環境に生きている花を見ると感動してしまいます。
ハマボッスの花の色がこんな風に色づくとは思いませんでした。今度から注意してみてみようと思います。
風月螢
2009/02/23 07:53
かげろうさん 今晩は。
オオハマボウは画像のように変化します。中には赤く染まらないで散ってしまうものもあるようです。
みかん
2009/02/23 17:28
風月蛍さん 今晩は。
西表島のハマボッスは特にきれいなピンク色になりますが、本州ではこんな色のハマボッスは見たことがありません。
色づくのは沖縄のものだけかも知れません。
グンバイヒルガオは熱に対する耐性は相当強いものがありますが、寒さに対してはその反対で、分布を広げられない原因になっています。植物って面白いですね。
みかん
2009/02/23 17:36
すご〜いですね。ゆうなは変身するのですね。なかなか見られない良いものを見せてくださいまして有難うございます。西表島いつか訪れた時のために参考になります。
ゆうな
2009/02/23 21:47
ゆうなさん おはようございます。
お久し振りです。画像を選びながら、ゆうなというハンドルネームの人がいたっけ、とゆうなさんのことを思い出していましたよ。夏だと赤くなるのは遅い時間にならないと見られないのですが、冬だと翌日の10時頃まではキレイに咲いている姿を目にすることができます。
またどうぞ遊びにきてくださいね。
みかん
2009/02/24 09:38
こんな色のハマボッスが有るとは知りませんでした。
きれいですね!
それにピンクに染まったオオハマボウ、なんとも言えぬ良い色ですね。
こんな時期に行ってみたいですね。
やまそだち
2009/02/24 19:49
やまそだちさん 今晩は。
所変われば品変わる、と言いますが、やはり南西諸島まで来ると色々なものが違ってくるような気がします。冬は暑くもなく寒くもなく快適なはずなのですが、今年は違ってました。天気が良いのは歓迎なのですが、暑すぎました。
みかん
2009/02/24 21:36
みかんさん こんばんは〜
海辺の花、良いですね、長崎県も海に囲まれているので親しみを覚えます
グンバイヒルガオ、こちらではなかなか見られませんが、昨年近くで葉を見たとの情報をいただいたので、今年は探してみたいと思っています
ハマボッス、白い花しか見たことないのですが、こんなに綺麗な淡紅色の花があるのですね、なんだか別の花に見えてしまいますね
オオハマボウというのがあるのですか?こちらで見られるのは、ハマボウですが、それよりも一回りくらい大きいのでしょうか
それにしても、一日で色が変化するなんて面白い花ですね
赤い色になると、ハイビスカスのようですね
サキシマフヨウは咲いていなかったのでしょうか?
YasukoさんのHPで見たことがあります、素敵な花ですよね
いっしい
2009/02/25 22:23
いっしいさん 今晩は。
サキシマフヨウは次回に。オオハマボウはハマボウによく似ていますが葉の形が違います。葉の基部が心形になるのがオオハマボウの特徴です。ハマボウよりより乾燥した場所に適応しています。学名はHibiscusなんですよ。ですから赤い花のハイビスカスと同じ仲間なんです。
グンバイヒルガオの種子は軽くて水に浮きますから、海流によって分布を広げ
ます。長崎県だと花も咲くと思います。どこかで探せると良いですね。
みかん
2009/02/25 23:11
ユウナの謎が解けました。
午後になると赤く変身!・・・だったのですね。

aoikesi
2009/02/26 11:18
aoikesiさん こんにちは。
謎が解けてよかったですね。お役に立てたようで幸いです。
そちらはまだまだ冬景色でしょうか。でも少しずつ春が近づいていますね。東北の春の素晴らしさをまた教えてください。
みかん
2009/02/26 13:06
 こんばんは。
 オオハマボウは形を保ったままでも変色するのですね。萎んで赤くなるものだとばかり思っていたので、勉強になりました。ハマボッスの色に驚き!いや、理論上白い花にはピンクがあるとは頭で分かっていても、実際に見せられると驚いてしまいます。
 そちらではミヤコジシバリはご覧になっていませんか?千葉と三浦半島で変な海岸性のジシバリの仲間を見つけて以来、気になっております。
コージ
2009/02/28 00:23
コージさん おはようございます。
西表にはミヤコジシバリはないと思います。アツバジシバリなら何度か写していますが、渥美半島でもオオジシバリに似て葉の厚いタイプのものは海岸に出てきますが、アツバジシバリほどの厚みはなく、やはりオオジシバリで良いのかな、という印象を持っています。
みかん
2009/03/01 10:04

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