みかんの花日記

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zoom RSS ホオノキ

<<   作成日時 : 2008/06/15 01:08   >>

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   ともかく、大きな花である。

   花の直径は20センチほどもある。

   日本の固有種で、最も原始的な花の形をしている。

   花の香りが強く、たった1輪咲いているだけでも、香りはかなり遠くまで漂ってくる。

   しかも、とても清々しい良い匂いである。

   つぼみがふくらんでくると、ぽっかり、といった感じに花開くが

   この花は雨の日には絶対に咲かない。

   最初に花開くのは、必ず晴天の時である。それにはきちんとした訳がある。

   花が受粉できるチャンスは、たった1日しかないのである。

   つまり、花が開いたその日はメスで、翌日からはオスに変わる花なのである。

   下の画像をご覧ください。

   画像画像






















   左がきょう咲いた花、右が開花2日目の花である。

   注目して欲しいのはメシベの形である。

   左の画像では、花の中心にあるメシベが外側に反り返るように開いて、受粉が可能な姿をしているが、右の

   2日目以降の花になると、メシベはぴったりと閉じて、三角形のとんがり帽子のような形に閉じてしまうのであ

   る。と同時に、メシベの下にあるオシベが開いて、盛んに花粉を出すようになる。

   これは同花受粉を防ぐ仕組みでもある。植物用語では雌性先熟(しせいせんじゅく)と言う。

   画像






















   ホオノキの花は虫媒花(虫によって受粉する花)だが、蜜を出さない。

   強い花の香りは虫を呼ぶためのものだろうか。

   虫のために美味しい花粉はたっぷりと用意しているが、花粉の受粉能力は3日間だけだという。

   これはあくまで想像だが、花粉を食べて体中が花粉まみれになった虫達は、強い匂いに魅かれて開花1日目

   の雌花に飛んで行く、そう仮定しないと、受粉が成り立たないのだ。

   開花1日目の花には花粉も蜜もないので、強い花の香りで虫達を呼び込まないと、受粉は成り立たないので

   ある。そのための強い香り、私にはそう思えてならないのだ。

   画像






















   ホオノキの花は、美しい期間が短い。

   花が咲いて2日目から、オシベはポロポロと外れて、花びらの上に散り積もってゆく。

   花粉を食べに来たハナムグリなどの甲虫がオシベに触れると、いとも簡単にポロポロと外れてゆく。

   虫達が花粉を食べやすいように、あえて外れやすくしているのかも知れない。

   はるかの昔から、ホオノキはそうして虫達を利用してきたのである。

   ホオノキは虫達を利用してきたが、我々人間はホオノキを利用してきた。

   材がやわらかく掘りやすいので、版木として最適であるほか、家具や細工物に、また朴歯と言えば庶民に親し

   まれた下駄である。その他、樹皮は健胃剤として薬になるほか、駆虫剤としても使われる。

   また大きな葉は食べ物を包んだり、器としても利用された。その名残りが、今も残る朴葉味噌などの郷土料理

   であろう。花の香りも強いが、葉や木材の香りもまた芳しいのである。

   私が子供の頃は、この大きな葉を使って風車を作ったが、今ではその作り方さえあやふやになってしまった。

   
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   ホオノキの学名はMagnolia hypoleucaである。

   属名のマグノリアはフランスの植物学者マグノルに由来し、種小名のhypoleucaは「下面が白い」という意味

   で、ホオノキの葉裏が白いことを意味している。

   また、種小名にはobovataを使う学者も多い。

   ホオノキは北海道から九州の屋久島まで広く分布しているので、その地方独特の使い方も残っているかも知

   れない。面白い利用方法をご存知の方は、是非ともコメントを寄せて欲しい。













   (画像は2008.6.12 宮城県牡鹿半島で撮影) 撮影の翌々日、宮城県や岩手県では大きな地震被害が   発生しました。心よりお見舞い申しあげます。

   *ホオノキの花期は5月下旬から7月上旬にかけて、そのため梅雨とぶつかり雨の中で咲いている花もありま   すが、それは花の開閉をしなくなった開花3日目以降の花です。
   

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
面白くは無いけど、σ(^^;)は山で焚き火をしなければならないとき焚き付けにホオノキの葉を拾ってきます。
けっこう油があって火付きが良いんです。((((((((^^;
最近は焚き火もなかなか出来ないけど、河原で焚き火の火を見ているの好きです。(^o^;)
アライグマ
2008/06/18 22:15
アライグマさん おはようございます。
河原での焚き火なんて、もう久しくしていません。清流の傍らで流木を集めての焚き火なんて、今では最高の贅沢かも知れません。焚き火の熾きの上に、濡らしたホオノキの葉を乗せ、味噌やネギを使って香りを写しとる朴葉味噌は手軽で酒がすすみます。ああ、そんなゆとりある楽しみ方、最近はほんとにご無沙汰です。
みかん
2008/06/19 08:53

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