みかんの花日記

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zoom RSS フクジュソウ    たくみの里にて

<<   作成日時 : 2008/03/03 23:53   >>

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   キラキラと黄金に輝くように咲くフクジュソウは、誰にもよく知られた早春の花のひとつで

   ある。1年のはじまりがこの花の撮影ではじまる人は多いことと思う。

   毎年撮影する花ではあるが、雪の中で咲く花に出会えるチャンスはそう多くはない。

   昔の山仲間が久し振りに集まって、3月のはじめ、群馬県の猿ヶ京温泉で旧交を温め

   た。最寄の新幹線の駅は上毛高原駅なのだが、駅が近くになるにしたがって雪の量が

   多くなり、車窓はボタン雪が横なぶりに舞っていた。

   マンサクやネコヤナギくらいは撮影できるかな、と思ってやってきたのだが、期待は見事

   に裏切られた。今日は温泉につかって雪見酒だな、などと言い合いながら我々6人は、

   今宵の宿である「吉長」へと向かったのである。

   宿に着くなり温泉ではなく、昔の山の話しで盛り上がり、温泉そっちのけで話し込んでし

   まった。気心の知れた仲間というのは、やはりいい。

   
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   翌朝、三国峠方面は相変わらず雪模様だったが、宿の周辺は見事なまでの青空が広が

   っていた。のんびりと朝風呂に浸かって、朝からまたビールで乾杯。この雪なので、今日

   の予定はまだ決めていない。せっかくの天気だからどこかを歩こう、と話しがまとまり、近

   くの"たくみの里"という所に行くことになった。

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   たくみの里がある須川平は、山の中腹に開けた広い台地で、昔の宿場通りに沿って野

   仏めぐりが楽しめたり、陶芸、和紙、ガラス細工などの体験や、こんにゃくづくりや蕎麦打

   ち体験などができるほか、おめんの家やわら細工の家、くるみの家、藍染の家といった、

   のぞいて見ると楽しい家が集中している、いわば田舎の面白さをひとまとめにしたような

   素朴なテーマパークといった所である。


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   メインの通りに沿って、山から引いてきた水が流れる堰が続いている。この流れで農家の

   人は洗濯したり、野菜を洗ったり、農具を洗ったりする。生活に欠かせない用水路なの

   だ。昨日から降り続いた雪は、たっぷりと積もってはいるが、その流れに沿うように、どこ

   の家もフクジュソウを植えている。近くの山からでも掘り取ってきたものだろうか。

   まだ春とは名のみで、何も春らしい色は見えなかったのに、解けだした雪の中から、フク

   ジュソウだけが点々と咲いている。

   淡雪の中から顔を出している花に、夢中で携帯のカメラを向けたのは言うまでもない。

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   フクジュソウが咲き出す頃はまだまだ肌寒く、花が咲いてから雪が降ることは、決して珍

   しいことではない。3月にはなったが、ここ奥利根ではまだしばらくは雪が舞う日はつづく

   だろう。だが、三寒四温、確実に春が近づいていることを実感する。

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   日当たりの良い庭で、せっせと竹を編んでいるおじいさんに出会った。山仲間の一人が

   声をかけた。聞けば今年で90歳という。竹を編む手を止めることなく、おじいさんは色々な

   ことを話してくれた。先ほど左手に見えていた小学校が100年以上の年月を経て、この3

   月で廃校になること。竹篭の編み方は学校で教わったことなど、ちょっと耳は遠いのだ

   が、こちらがその分大きな声で会話する。

   
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   雪解けでぬかるんだ道を、わら細工の家目指して歩いてゆく。集落の外れまでやってくる

   と、雪晴れの谷川連峰の眺めがいい。谷川岳から万太郎山、仙の倉山へと続く、群馬県

   と新潟県境の稜線国境縦走への登山道がある山々だ。眺めがいい分風も冷たい。

   畑や田んぼ、リンゴ畑などがつづく。

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   リンゴ畑で枝の剪定をしていたおじさんに声をかける。ここでリンゴの花が咲くのはいつ

   頃ですか、と、「そうだなぁ、5月の連休のあと頃かな」と、おじさんも大きなハサミで枝を

   パチパチと切り落としながら話す。

   "陽光"という群馬県で作り出された品種なんだと、なんだか自慢そうだった。おじさんに

   フキノトウは出ていませんか、と聞くと、「その辺の雪の下あたりに、いつもはたくさん出る

   んだけどな」と指をさす。雪の中を歩いていた仲間の一人が、あったぁ、と声をあげる。

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   このあたりまで登ってくると、まだ畑は一面の雪、トウモロコシの切り株が残る先には、根

   刈り仕立てをした桑畑、その奥にまだ雪がたっぷりの大源太山がそびえている。

   かつては養蚕の盛んな地であったが、手入れの行き届いた桑畑を見ると、いまでも養蚕

   をしている農家もあるのだろうか。

   それにしても、雪が解けてべったりと押しつぶされた落ち葉の中から、頭をそっと持ち上

   げたばかりのフキノトウを、良くぞ見つけたものである。まわりは一面の雪で、そこだけぽ

   っかりと小さな穴があいているような場所だった。

   まぎれもない春の兆しを見つけて、なんだかほホッとしたような気分になる。

   のんびり、ゆっくりと、6人それぞれが思い思いに楽しんでいる。寄り道する場所は時に

   違うが、つかず離れずの散策が続く。

   坂道を登って、やっとたどり着いたわら細工の家は、なんとお休みだった。入り口に大き

   な馬のわら細工がある。ガラス戸の中を覗き込むと、たくさんの草履や草鞋が積んであっ

   た。お年寄りが囲炉裏を囲んで、この場所で草鞋などを編む場所らしい。

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   午後も1時近くになって、だいぶお腹も空いてきた。もどっておいしい蕎麦を食べようと話

   しがまとまる。今朝、宿のおかみさんから、お奨めの蕎麦屋の名前を聞いていたからだ。

   蕎麦屋ののぼりが何軒かはためいているが、教えられた通り八兵衛、八兵衛と、店の名

   前を連呼しながら探す。

   行きにはまだ満開になっていなかったフクジュソウが、帰りには春の光りを反射するよう

   に、まるで満面の笑みで迎えてくれているようで、素通りするには忍びず、またまた携帯

   のカメラを向ける羽目になってしまった。
   
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   先に蕎麦屋に到着していた仲間を、しばらく待たすことになってしまった。私と共に遅れて

   到着した女性の言い訳が、Nさんが100枚もフクジュソウを写していたので遅れたの、だっ

   た。オイオイそれはないだろう、と思ったけど、家に帰って整理してみたら、風景もすべて

   含めて、75枚ほど撮っていたので、あながち大袈裟ではなかったのかも知れない。

   ともあれ、フクジュソウもおいしい10割蕎麦も堪能した、仲間との楽しい旅だった。









   (画像はいずれも2008.3.2 群馬県利根郡のたくみの里にて)
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コメント(6件)

内 容 ニックネーム/日時
お早うございます。
楽しい旅だったですね。でも本当に携帯で綺麗に撮れていますね。
日曜日に広島のセツブンソウに会いに行きました。こちらでも昨年より花は遅れていました。
携帯でも挑戦して、携帯画面にしたいと思ったけど、うまくいきませんでした。
何回も撮る事に慣れないと難しいのかしら・・・・。
かげろう
2008/03/04 10:28
お仲間との楽しいひとときが目に浮かびます。
雪景色の中にも春の訪れを感じさせる明るい太陽ですね!陽の光を少しでも逃すまいと大きく広げるフクジュソウの姿がなんとも愛らしいです!
いつものことながら携帯とは信じられない鮮明で美しい画像ですね〜うっとり眺めています。
たんべぇ
2008/03/05 12:53
かげろうさん 今晩は。
ユキワリイチゲの咲く季節がやってきましたね。広島のセツブンソウ拝見しましたよ。かげろうさんのデジカメの画像はいつもシャープで感心しています。
色もとても綺麗です。あえて携帯で撮る必要はないのでは、と思います。
みかん
2008/03/05 22:00
たんべぇさん 今晩は。
コメントありがとうございます。遅まきながら、たんべぇさんのブログ拝見しました。すごいバイタリティーだなと、驚いてしまいました。冬山もやるのですね。みかんもかつては冬山の虜になった時期がありました。日本の高峰は、
富士山も北岳も穂高岳も、はじめて登ったのはいずれも冬でした。20代の頃ですから、はるかな昔です。
朝日連峰の紅葉、見事でしたね。あんな紅葉にはしばらく出会っていません。
みかん
2008/03/05 22:09
こんばんは〜
綺麗な福寿草ですね
雪の中に咲く福寿草は憧れですが・・・
なかなかそんな場面に出会えません
雪の下から顔を出したふきのとうも素敵ですね
見つけて欲しいと主張してるみたいに、そこだけ雪が解けてるのですね
今朝は佐世保も山並みは真っ白でした
昨夜からの雨が山間部では雪だったようです
でもお昼にはすべて消えていましたが(^^:
携帯の画像が綺麗ですね
何時もカメラを持ち歩いているので、携帯で撮るということを忘れてしまいます
私も携帯での写真チャレンジしてみます
いっしい
2008/03/05 22:31
いっしいさん おはようございます。
毎年数回は野生のフクジュソウの撮影に行きますが、なかなか雪と一緒というのは難しいですね。北海道では残雪と一緒に撮れる可能性は割と高い気がしますが。
いつもカメラで撮影しているのであれば、わざわざ携帯に変える必要はないですよ。私もカメラに夢中になると、つい携帯で撮るのを忘れてしまいます。二刀流はとても大変ですからね。携帯写真教室は参考になるところがあれば、それをカメラに取り入れれば良いと思います。
みかん
2008/03/06 09:14

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