みかんの花日記

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zoom RSS 越前海岸冬の旅  水仙を訪ねて

<<   作成日時 : 2008/01/22 22:55   >>

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   画像はクリックするとすべて大きくなります。

   日本海の冬景色、ぜひ大きな画面で楽しんでくださいね。







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   海の色は黒に近い。

   日本海の荒波は白く砕ける。

   山の斜面を下から吹き上げてくる風は限りなく冷たい。

   だが、あまい香りをたっぷりと含んでいた。

   一様に海を向いて咲いている水仙の匂いだ。

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   昨夜から降り続いた雪が明け方にやんだ。

   水仙は雪の中でも咲く強い花だ。

   ふくらんできたフキノトウが、まだ雪の中に閉じ込められている。

   風は冷たいけれど、春の足音が聞こえる。

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   越前海岸では海辺に張り付くように人家が並ぶ、木々は葉を落とし、寒風に耐えながら

   海鳴りの音を聞いている。

   きょうは凪だよ、そんな声が聞こえる。

   海岸に出ると波の音というより、海の底で丸い石がごろごろと転がされているような音が

   する。海鳥が数羽舞っているだけで人影はない。

   
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   振り返ると、山の斜面はことごとく水仙。これらの水仙は花を出荷するために植えられて

   いるものだ。いつの時代か、海流にのって流れ着いた水仙の球根が、しだい次第に増え
   
   ていった。それを村人が管理するようになり、現在の規模へと発展していったのだ。

   
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   水仙を切るための短くて小さな鎌を持ったおじいさんが、盛んに水仙を切り取っている。

   観光客に見せるために植えている畑もあるが、それは越前岬の展望台の周辺や、水仙

   ドームがある辺りの限られた場所だ。私は人工的に作られた観光ポイントを好まない。

   山の斜面の水仙は出荷のために切り取られるので、いつもいつもお花畑というわけには

   いかない。

   だが、海辺の道を走ってみると、至る所で花、花、花、花の連続。

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   花のうねりが続く、なだらかな斜面も、急な斜面も、ことごとく利用して。

   海からの潮風は冷たいが、日が射せば、海岸の岩場は思いのほか暖かい場所でもあ

   る。赤いヤブツバキがぽつぽつと咲き出してはいたが、さすがに花びらは風に痛めつけら

   れて茶色の傷が痛々しい。

   だが水仙は茎が折れることもなく、気丈に雪と戦っているかに見える。

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   庭に出て農作業をしているおばさんに、家の後ろにたわわに実っている夏みかんと、柿

   の木を撮らせてほしいと声をかけた。

   そしたらおばさんが「柿を取って食べていきなさい。熟しているから美味しいよ」と言葉を

   返してくれた。

   雪ですべる急斜面を少し登って、夏みかんと熟した柿がたわわに枝に残っている木に携

   帯をむける。このあたりは野鳥のエサも豊富なのだろうか、鳥たちがついばんだ痕もない

   熟柿が、青空の中に輝いている。

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   昼近くになると、雪はまたたく間に解けてゆき、日陰にその痕跡を残すだけになった。

   日当たりが良い場所では、結構緑の草の芽も伸びだしている。

   「アッ、あった」と思わず声を発してしまったのは、苞が開いて花が咲きはじめたフキノトウ

   を見つけたからだ。いろいろ考えて、あちこちから携帯のカメラを向けている間にも、雪は

   少しずつ解けてゆく。

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   雪のあるうちにもう少し水仙の写真を撮りたいと、あちこち歩きまわる。

   三脚をつけた銀塩カメラで撮ったり、携帯で撮影したりの二刀流なので、結構忙しい。

   海を入れて正面を向いた水仙を写したいのだが、何故か水仙はみな海の方向を向いて

   咲いているので、いきおい雪を背景に考えると、どうしても山の方向にカメラを向けなけれ

   ばならない。

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   ああでもない、こうでもない、と独り言を言いながら、立ったり、かがんだりしながら自分の

   納得できるアングルを探す。

   そんなにウロウロしないで、もっと私を見てよ、と言わんばかりに水仙が芳しい香りを漂わ

   す。でもね、こんなブログでも楽しみに待っていてくれる人もいるから、もう少しガンバルね

   と花たちに言い訳しながら、相変わらずウロウロと、あちこちを行ったり来たり。

   なかなか自分で納得できる決定打が撮れないのだ。

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   2時近くになって、急にお腹がすいてきた。

   水仙に夢中になって昼食そっちのけで撮影していたからだ。そういえば今朝は朝食も取

   らずに出掛けてきたのだった。お腹もすくはずだ。

   苦笑しながら、日本海の海の幸たっぷりのお昼を探すべく車に戻る。

   移動しながらも、アッごめん、そこで車停めてなどと、一向に行程がはかどらない。

   素通りしてしまうには惜しいほどの風景が広がるからだ。

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   慌しく忙しい花の旅だが、水仙の甘い香りも、おいしい空気もたっぷり吸って、おまけに

   寒ブリやイカや甘エビの、絶品ともいえるお刺身の昼食にもありつけて、満足、満足の

   花の旅となった。

   最後に、なんとか雰囲気が伝えられるかな、と自分では納得できた1枚で終わりとした

   い。日本海の冬の旅、楽しんでいただけましたか。

   
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   (画像はすべて2008.1.18 福井県越前海岸(旧越廼村付近)で撮影)

   長い時間お付き合いいただきありがとうございました。

   昨日のブログに連動しています。まだの方は合わせてご覧ください。

   感想などのコメントいただけると嬉しいです。どうぞよろしく。


   次回は植物似たもの同士の3 を予定しています。

   

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コメント(6件)

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みかんさん、こんばんは!
越前海岸の水仙の香りが届くような・・・。届かなかった。(~_~;)
でも冬の越前海岸の旅・・・楽しませて頂きました。
(甘エビ・・・食べたいわ〜ここのは特別に美味しいでしょうね)

かげろう
2008/01/23 00:02
20代の頃は何度も行ってたくせに、
冬の越前海岸、この野水仙、一度は見たいと思いながら、結局見づじまい。
素敵な越前海岸の冬景色、堪能させて戴きました。

次回の「植物似たもの同士」楽しみです。
アカミタンポポ、ネズミモチ、見付けましたよ (^^♪
無名子
2008/01/23 22:35
海をバックの水仙はやはり良いですね。
越前海岸の水仙は一度は行って見たいのですが、ちと遠いですね。
食べ物セットで行くようですね。
やまそだち
2008/01/24 16:40
かげろうさん 今晩は。
水仙の香りは届きませんでしたか。それは残念です。
みかんが常に心がけていることは、香りの漂う写真、音の聞こえる写真なのですが。
みかん
2008/01/29 00:42
無名子さん 今晩は。
冬の日本海も素敵ですよ。水仙の季節にも是非どうぞ。
みかん
2008/01/29 00:44
やまそだちさん 今晩は。
近くに温泉もあることですし、冬の味覚も素晴らしい(ただし私は最近の越前ガニはすすめません)ので、泊りがけで花と味覚を味わうのも良いと思います。雪の日には雪の良さもありますから。
みかん
2008/01/29 00:49

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